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ミネラルウオーター 国産でも放射能汚染の心配はほぼゼロ

 福島第一原発事故後、水道水は、北は岩手県、南は静岡県まで放射性物質が検出されて水への不安が一気に高まり、ミネラルウオーターを飲む人がふえている。だが、よく考えると、ミネラルウオーターも国産である限り、国内の水を原水としていることに変わりない。その水が放射能に汚染されている可能性はないのだろうか。

 ミネラルウオーター協会によると、都道府県別生産数量(2010年)のトップは山梨県で29.8%。以下静岡県18.3%、鳥取県14.0%と続く。割合は少ないが群馬県、埼玉県など関東圏でも生産されている。

 水道水は、北は岩手県、南は静岡県まで放射性物質が検出されているだけに心配になるが、「問題ないでしょう」

 というのは産業技術総合研究所の丸井敦尚・地下水研究グループ長だ。ポイントとなるのは、取水する場所。

「水に溶けやすい放射性ヨウ素やセシウムは、事故後、雨が降ったときに川に流れ込みました。水道水の多くはその川から水を取っているので放射性物質が混入してしまったんです。一方、ミネラルウオーターは地下水から取水しています」

 雨水は地下にも浸透していくが、10mの深さに達するまで2~3年はかかるという。

「飲料水として採取される地下水は表層から50~100mの深い層が多い。例えば、国内大手のあるミネラルウオーターは地下200mから取水してます。土壌や地盤にもよりますが、この層まで雨水が染み込むには、30~50年はかかると予想されます」(丸井さん)

 セシウムの半減期は長いもので30年なので、例え数十年後に地下水に到達しても、微量であると考えられる。

※女性セブン2011年8月4日号

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