国内

菅氏「パチンコ換金合法化」の平岡秀夫氏を内閣に押し込む

 関係団体への6250万円の献金など、菅政権下で疑惑が急浮上した民主党と北朝鮮との「親密過ぎる」関係は、野田政権下でも続くのだろうか。菅直人氏を辞任に追い込んだ「北朝鮮関連献金」疑惑をスクープしたジャーナリストの田村建雄氏が検証する。

 * * *
 メディアの関心はすっかり「ドジョウ内閣」に移ったが、その誕生に際し、菅直人氏はある閣僚ポストに強くこだわった。民主党内の反菅グループに属する国会議員が話す。

「菅氏は野田政権誕生にグループを挙げて協力しましたが、その見返りとして求めた唯一のポストが法相だったと言われています。しかも、実際に法相ポストに就いたのが、グループのメンバーで、親北朝鮮と目される平岡秀夫氏だったことには、グループ内でも驚きの声が上がっています」

 平岡法相とはどんな人物か。

 平岡氏は1954年生まれの57歳。東大法学部在学中に司法試験に合格し、卒業後は旧大蔵省に入省したエリートだが、2000年に衆院議員になってからは左派的かつ親北朝鮮的言動が目立つ。党内左派の中堅・若手議員による「リベラルの会」では代表世話人を務め、民主党議員を中心とした超党派の議員連盟で、北朝鮮との融和的な外交政策を目指す「朝鮮半島問題研究会」の中心メンバーでもある。

「2006年、朝鮮大学校の創立50周年記念祝賀宴に出席して祝辞を述べました。また、翌07年、北朝鮮に対する制裁をやめ、『対話と人道支援』を行なおうと呼び掛ける親北朝鮮系市民団体の集会にも参加し、来賓挨拶に立っています。かつては防衛庁の省昇格に反対し、最近では普天間飛行場の閉鎖論を唱えました」(民主党関係者)

「民主党娯楽産業健全育成研究会」という議員連盟があり、パチンコ業界を風俗営業法の適用範囲から除外し、換金行為を完全合法化することなどを求めているが、平岡氏はその常任幹事だ。永住外国人に地方参政権を付与することを主張している民主党の「在日韓国人をはじめとする永住外国人住民の法的地位向上を推進する議員連盟」のメンバーでもある。

 ちなみに、2007年にテレビ出演した時には、少年による殺人事件の被害者の母親を前にして「加害者にも事情がある」と発言し、物議を醸したこともある。今回の法相就任時には、当面死刑執行を見合わせると受け取れる発言をしている(その後、「執行しないという意味ではない」と説明)。

 菅氏がそんな平岡氏を法相ポストに押し込んだ理由はどこにあるのだろうか。

 言うまでもなく、法務省が所管するのが、朝鮮総連など北朝鮮関係の団体をウォッチする公安調査庁だ。その法務省のトップに親北朝鮮、左派と目される人物が座ったことに公安調査庁の現場では警戒感が広まっている。

※SAPIO2011年10月26日号

関連キーワード

トピックス

羽生結弦が主催するアイスショーで、関係者たちの間では重苦しい雰囲気が…(写真/AFLO)
《羽生結弦の被災地公演でパワハラ告発騒動》アイスショー実現に一役買った“恩人”のハラスメント事案を関係者が告白「スタッフへの強い当たりが目に余る」
女性セブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン
『ここがヘンだよ日本人』などのバラエティ番組で活躍していたゾマホンさん(共同通信)
《10人の子の父親だったゾマホン》18歳年下のベナン人と結婚して13年…明かした家族と離れ離れの生活 「身体はベナン人だけど、心はすっかり日本人ね」
NEWSポストセブン
イギリス出身のインフルエンサーであるボニー・ブルー(本人のインスタグラムより)
「タダで行為できます」騒動の金髪美女インフルエンサー(26)が“イギリス9都市をめぐる過激バスツアー”開催「どの都市が私を一番満たしてくれる?」
NEWSポストセブン
川崎春花
【トリプルボギー不倫の余波】日本女子プロ2022年覇者の川崎春花が予選落ち 不倫騒動後は調子が上向かず、今季はトップ10入り1試合のみ「マイナスばかりの関係だった」の評価も
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン
「中野駅前大盆踊り大会」前夜祭でのイベント「ピンク盆踊り」がSNSを通じて拡散され問題に
《中野区長が「ピンク盆踊り」に抗議》「マジックミラー号」の前で記念撮影する…“過激”イベントの一部始終
NEWSポストセブン
Aさんの乳首や指を切断したなどとして逮捕、起訴された
「痛がるのを見るのが好き」恋人の指を切断した被告女性(23)の猟奇的素顔…検察が明かしたスマホ禁止、通帳没収の“心理的支配”
NEWSポストセブン
川崎市に住む岡崎彩咲陽さん(当時20)の遺体が、元交際相手の白井秀征被告(28)の自宅から見つかってからおよそ4か月
「骨盤とか、遺骨がまだ全部見つかっていないの」岡崎彩咲陽さんの親族が語った “冷めることのない怒り”「(警察は)遺族の質問に一切答えなかった」【川崎ストーカー殺人】
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
【七代目山口組へのカウントダウン】司忍組長、竹内照明若頭が夏休み返上…頻発する「臨時人事異動」 関係者が気を揉む「弘道会独占体制」への懸念
NEWSポストセブン