国内

正月の宮中祭祀は肉体的に過酷 陛下のご体調を心配する声も

12月23日、78才のお誕生日を迎えられる天皇陛下。だが2011年は、恒例の誕生日会見が取り止めとなり、文書による感想発表のみとなった。

「宮内庁によれば、陛下はご公務に復帰はされているものの、いまだ体調が万全ではないため、ご負担を軽くするためということでした。陛下の声を直接聞くことのできる貴重な機会だけに、仕方がないこととはいえ、残念ですね」(皇室記者)

陛下が体調不良を理由に誕生日会見を中止されるのは、2008年以来3年ぶり2度目のこととなる。

11月6日からマイコプラズマ菌による軽度な気管支炎のため、東大病院に約3週間入院されていた陛下だが、退院後は、わずか5日で公務に復帰された。宮内庁ホームページに掲載されている陛下のご日程を見てみると、退院された11月24日以降、30件のご公務に臨まれており、1日1件以上と多忙な日々を過ごされている。その数は23件(同期間)の皇太子さまを上回る(12月15日現在)。

そして、年が明け、正月を迎えれば、陛下が大切にされている宮中祭祀が待ち受けている。それは1月1日の明け方から行われる伊勢神宮をはじめとする四方の神々を拝む『四方拝』や『歳旦祭』である。

「陛下は元日の朝5時半からお祈りを始められるのですが、準備のために3時には起きなければなりません。また冬の極寒の空の下で、絹の装束という薄着で長時間、正座で祈らなければならないため、足下からだんだんと冷えてきて、次第に膝あたりの感覚がなくなるそうです。元気なお体だとしてもかなり過酷な儀式といえましょう」(皇室関係者)

現時点(12月20日)では、宮内庁からは何の発表もなく、例年通り、陛下が自らこの儀式に臨まれる予定だという。

「これは陛下の強い希望ということなので、よほど体調が悪くなられない限り、変更はないはずです。しかし厳しい寒さが、ご高齢の陛下の体には堪えるのではないでしょうか。ましてやご病気のあとのお体ですから、たいへん心配です」(前出・皇室関係者)

誕生日会見もできないほど体調がよくない陛下に宮中祭祀をさせるのは言語道断だと、皇室ジャーナリスト・神田秀一氏はいう。

「もちろん陛下のお気持ちはあるとは思います。しかし、無理をされて体調を崩され悲しむのは国民なのです。ですから、側近がきちんと“お控えいただきたい”と進言すべきではないでしょうか。そして、皇位継承者である皇太子さまや秋篠宮さまに代拝をしていただけばいいのです。また皇太子さまと秋篠宮さまにはその覚悟をしていただかなければなりません」

実際、2009年1月に行われた「昭和天皇二十年式年祭の儀・皇霊殿の儀」では、東京・八王子にある武蔵野陵で行われていた「山陵の儀」に出席されていた。両陛下のご名代として皇太子ご夫妻が拝礼されている。

※女性セブン2012年1月5・12日号

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン