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セ・リーグの予告先発導入案「落合がいたら無理だった」の声

 セ・リーグ6球団が予告先発の導入に向けて検討に入った。3月1日のセ理事会で議論され、早ければ今季開幕戦から導入されるという。

  最大の理由は「ファンサービス」だという。パ・リーグでは1994年から予告先発を全試合で実施し、昨年は楽天・田中将大と日ハム・斎藤佑樹の直接対決がプラチナチケットになった。人気低迷が叫ばれるセは、そうした集客効果を期待しているようだ。

 だが、「相手投手を読んでスタメンを決めるのも野球の醍醐味。その楽しみを奪う」という意見も根強い。特に導入に反対していたのが落合博満・前中日監督ら、いわゆる“戦略重視”の監督たちだった。セ・リーグ関係者がいう。

「突然検討されるようになったのは、昨年限りで落合が解任になったことが大きい。落合が留任していたら、“中日だけは発表しない”なんて言い出すから、話は進まなかったはず」

 エース級の投げ合いが事前に判明すれば、球場に来るファンは増えるかもしれない。だが、投手出身の評論家はこういう。

「好投手が揃うパならまだしも、客を呼べる投手がセにどれだけいるのか。藤川球児(阪神)や浅尾拓也(中日)はリリーフだから関係ない。内海哲也(巨人)や吉見一起(中日)は、実力や話題性でマー君や斎藤に敵わない。ましてや横浜や広島の一軍半の投手とわかれば、ファンが“今日は勝てそうにない”と諦めて閑古鳥になる(苦笑)」

※週刊ポスト2012年3月2日号

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