【書評】『時には漫画の話を』(川本三郎/小学館クリエイティブ/1995円)
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〈『眞夏の夜の二十面相』(中略)は、駄菓子屋に置かれたラムネの味のような短篇漫画集。懐しく、淡く、透きとおっている〉――。映画や町歩きなどの著作で知られる著者が、過去に書き記した漫画に関する文章だけを一冊にまとめて再編集。
漫画の中で描かれる少女たちの考察、亡き寺田ヒロオの晩年を追ったルポ、つげ義春の作品に登場する房総の訪ね歩きなどのほか、『ドラえもん』から『AKIRA』まで様々な作品、作家らが登場する。
※週刊ポスト2012年4月6日号