芸能

『梅ちゃん先生』15分に1回笑わせ1週間に1回ホロッとさせる

 空襲で焼け野原になった、東京・蒲田にあるひと間のバラックに、朝寝坊の少女を起こす家族の声が響く。

「梅子、梅子!」

 慌てて飛び起きた梅子だが、その拍子に電灯に頭を思い切りぶつけてしまう…。

 4月2日にスタートした、NHKの連続テレビ小説『梅ちゃん先生』。堀北真希(23才)演じる主人公・下村梅子は、帝都大学医学部教授・下村建造(高橋克実・51才)の末娘。容姿端麗で優等生の姉・松子(ミムラ・27才)、学業優秀な医科大学生の兄・竹夫(小出恵介・28才)の下で育ったドジな劣等生だ。何かと姉や兄と比較され、「どうせ私は松竹梅の梅よ」と落ち込んでしまうことも。

 そんな梅子がやがて医者となり、奮闘するというストーリーだ。敗戦直後の日本という時代設定や、そのなかで前向きに明るく生きていくヒロイン像は、朝ドラの“王道”ともいえる。プロデューサーの岩谷可奈子さんはこう話す。

「家族やまわりのいろいろな人たちと一緒に生きていくヒロインの姿を描きたい。医師の世界を描くと“生き死に”の重い話になりがちですが、朝見る番組なので楽しくなければいけない。

 サザエさん的なお話ができるといいなと思っています。脚本の尾崎将也さんとも、“15分のなかで1回は笑わせようね。1週間のうち1回はホロッとさせようね”と話しているんです。ダメキャラの梅ちゃんをはじめ、変な役の人ばかり出てきますが、それが尾崎さんの真骨頂ですね」

 尾崎さんは『結婚できない男』(フジテレビ系)や『特命係長 只野仁』(テレビ朝日系)など、数々の人気ドラマを手がけてきたベテラン脚本家。“民放”のイメージが強いだけにNHKの朝ドラとしてはチャレンジのようにも思えるが、岩谷さんは否定する。

「お忙しくて、これまで声をかけられなかっただけ。冒険しようという気持ちはありません。このドラマには、NHKの朝ドラに皆さんが期待していらっしゃるものを詰めこんでいます」

※女性セブン2012年4月19日号

関連記事

トピックス

割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
3年前に離婚していた穴井夕子とプロゴルァーの横田真一選手(Instagram/時事通信フォト)
《ゴルフ・横田真一プロと2年前に離婚》穴井夕子が明かしていた「夫婦ゲンカ中の夫への不満」と“家庭内別居”
NEWSポストセブン
二刀流かDHか、先発かリリーフか?
【大谷翔平のWBCでの“起用法”どれが正解か?】安全策なら「日本ラウンド出場せず、決勝ラウンドのみDHで出場」、WBCが「オープン戦での調整登板の代わり」になる可能性も
週刊ポスト
高市首相の発言で中国がエスカレート(時事通信フォト)
【中国軍機がレーダー照射も】高市発言で中国がエスカレート アメリカのスタンスは? 「曖昧戦略は終焉」「日米台で連携強化」の指摘も
NEWSポストセブン
テレビ復帰は困難との見方も強い国分太一(時事通信フォト)
元TOKIO・国分太一、地上波復帰は困難でもキャンプ趣味を活かしてYouTubeで復帰するシナリオも 「参戦すればキャンプYouTuberの人気の構図が一変する可能性」
週刊ポスト
世代交代へ(元横綱・大乃国)
《熾烈な相撲協会理事選》元横綱・大乃国の芝田山親方が勇退で八角理事長“一強体制”へ 2年先を見据えた次期理事長をめぐる争いも激化へ
週刊ポスト
2011年に放送が開始された『ヒルナンデス!!』(HPより/時事通信フォト)
《日テレ広報が回答》ナンチャン続投『ヒルナンデス!』打ち切り報道を完全否定「終了の予定ない」、終了説を一蹴した日テレの“ウラ事情”
NEWSポストセブン
青森県東方沖地震を受けての中国の反応は…(時事通信フォト)
《完全な失敗に終わるに違いない》最大震度6強・青森県東方沖地震、発生後の「在日中国大使館」公式Xでのポスト内容が波紋拡げる、注目される台湾総統の“対照的な対応”
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
《名古屋主婦殺害》「あの時は振ってごめんねって会話ができるかなと…」安福久美子容疑者が美奈子さんを“土曜の昼”に襲撃したワケ…夫・悟さんが語っていた「離婚と養育費の話」
NEWSポストセブン
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
《悠仁さまとの差》宮内庁ホームページ“愛子内親王殿下のご活動”の項目開設に「なぜこんなに遅れたのか」の疑問 皇室記者は「当主の意向が反映されるとされます」
週刊ポスト
優勝パレードでは終始寄り添っていた真美子夫人と大谷翔平選手(キルステン・ワトソンさんのInstagramより)
《大谷翔平がWBC出場表明》真美子さん、佐々木朗希の妻にアドバイスか「東京ラウンドのタイミングで顔出ししてみたら?」 日本での“奥様会デビュー”計画
女性セブン