国内

韓国拉致疑惑女子大生に「人騒がせな女性」と在ソウル記者

 一時は「拉致疑惑」として日韓両国が緊張した事件の結末は、単なる「愛の逃避行」だった。

 事の顛末はこうだ。

 昨年9月下旬、兵庫県在住の女子大生Aさん(当時21)が夏休みに友人と2泊3日でソウルに旅行。現地でタクシーの運転手と口論になった際に助けてくれたイケメン韓国人男性とAさんは意気投合した。

 いったんは友人と帰国するも、男性を忘れられず、5日後に再びソウルへ。両親には講義が始まる10月までには帰国すると伝えていた。ところがAさんは帰国せず、10月初旬には連絡も途絶えたため、両親は外務省に相談し、10月17日に韓国の警察に捜索願を出した。

 韓国でも北朝鮮による拉致問題は深刻で、認定された被害者の数は486人にのぼる。Aさんも何らかの事件に巻き込まれた可能性があると見て警察が捜査したところ、とんでもない事実が発覚した。

 宿泊先のホテルの防犯カメラには、Aさんと男性が仲むつまじく外出する様子が収められていた。クレジットカードの履歴には、10月中旬まで韓国内のホテルやレストランを転々とする記録が残っていた。その後もホテルの防犯カメラにとらえられたAさんの傍らには、いつもその男性がいた。11月中旬には男と一緒に撮った動画メッセージを両親に送ったといい、警察は「家出」と判断して捜査を終了した。

 それから半年後の4月12日、Aさんは自ら大使館に連絡をし、ソウルの繁華街明洞で無事に保護され、帰国の途についた。男性とは、帰国直前に別れたようだ。

 Aさんの半年間の行状は驚くべきものだった。

 男性と逃避行を続けながら生活費に困ったAさんは、韓国観光情報サイトを通じて日本人観光客と接触し、「日本に帰ってから返す」と約束しながら数人から計23万円ほどを受け取っていたという。韓国メディアは「失踪女子大生が物乞い行為」として大きく報じた。

 産経新聞ソウル駐在特別記者の黒田勝弘氏も呆れ気味だ。

「金銭的な被害は両親の弁済により解決したと聞いています。ただ、詐欺まがいの行為はふたりでやっていたにもかかわらず、彼女は『男にいわれてやった』と話していたそうです。人騒がせな女性ですね(笑い)」

 成人なので恋愛は自己責任。しかし、日本人の面子に泥を塗る行為は慎んでいただきたいものだ。

※週刊ポスト2012年5月18日号

あわせて読みたい

関連記事

トピックス

9月6日から8日の3日間、新潟県に滞在された愛子さま(写真は9月11日、秋篠宮妃紀子さまにお祝いのあいさつをするため、秋篠宮邸のある赤坂御用地に入られる様子・時事通信フォト)
《ますます雅子さまに似て…》愛子さま「あえて眉山を作らずハの字に落ちる眉」「頬の高い位置にピンクのチーク」専門家が単独公務でのメイクを絶賛 気品漂う“大人の横顔”
NEWSポストセブン
川崎市に住む岡崎彩咲陽さん(当時20)の遺体が、元交際相手の白井秀征被告(28)の自宅から見つかってからおよそ4か月
「骨盤とか、遺骨がまだ全部見つかっていないの」岡崎彩咲陽さんの親族が語った “冷めることのない怒り”「(警察は)遺族の質問に一切答えなかった」【川崎ストーカー殺人】
NEWSポストセブン
最新機種に惑わされない方法とは(写真/イメージマート) 
《新型iPhoneが発表》新機能へワクワク感高まるも「型落ち」でも充分?石原壮一郎氏が解説する“最新機種”に惑わされない方法
NEWSポストセブン
シーズンオフをゆったりと過ごすはずの別荘は訴訟騒動となっている(時事通信フォト)
《真美子さんとの屋外プール時間も》大谷翔平のハワイ別荘騒動で…失われ続ける愛妻との「思い出の場所」
NEWSポストセブン
選手会長としてリーグ優勝に導いた中野拓夢(時事通信フォト)
《3歳年上のインスタグラマー妻》阪神・中野拓夢の活躍支えた“姑直伝の芋煮”…日本シリーズに向けて深まる夫婦の絆
NEWSポストセブン
学校側は寮内で何が起こったか説明する様子は無かったという
《前寮長が生徒3人への傷害容疑で書類送検》「今日中に殺すからな」ゴルフの名門・沖学園に激震、被害生徒らがコメント「厳罰を受けてほしい」
パリで行われた記者会見(1996年、時事通信フォト)
《マイケル没後16年》「僕だけしか知らないマイケル・ジャクソン」あのキング・オブ・ポップと過ごした60分間を初告白!
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
【七代目山口組へのカウントダウン】司忍組長、竹内照明若頭が夏休み返上…頻発する「臨時人事異動」 関係者が気を揉む「弘道会独占体制」への懸念
NEWSポストセブン
『東京2025世界陸上』でスペシャルアンバサダーを務める織田裕二
《テレビ関係者が熱視線》『世界陸上』再登板で変わる織田裕二、バラエティで見せる“嘘がないリアクション” 『踊る』続編も控え、再注目の存在に 
NEWSポストセブン
会話をしながら歩く小室さん夫妻(2025年5月)
《ベビーカーショットの初孫に初コメント》小室圭さんは「あなたにふさわしい人」…秋篠宮妃紀子さまが”木香薔薇”に隠した眞子さんへのメッセージ 圭さんは「あなたにふさわしい人」
NEWSポストセブン
試練を迎えた大谷翔平と真美子夫人 (写真/共同通信社)
《大谷翔平、結婚2年目の試練》信頼する代理人が提訴され強いショックを受けた真美子さん 育児に戸惑いチームの夫人会も不参加で孤独感 
女性セブン
海外から違法サプリメントを持ち込んだ疑いにかけられている新浪剛史氏(時事通信フォト)
《新浪剛史氏は潔白を主張》 “違法サプリ”送った「知人女性」の素性「国民的女優も通うマッサージ店を経営」「水素水コラムを40回近く連載」 警察は捜査を継続中
NEWSポストセブン