スポーツ

1986年オフの落合中日入りの背景に稲尾氏の監督契約延長拒否

 西武ライオンズの全選手が、1日の日本ハム戦に引き続き、4日のソフトバンク戦でも、「神様、仏様、稲尾様」と呼ばれた故・稲尾和久氏(享年70)の永久欠番「背番号24」をつけて試合を行なった。

 九州で生まれ育ち、プロでは福岡の平和台球場を本拠地とした西鉄の顔であった稲尾氏だが、1984~1986年には、川崎球場を本拠地としていたロッテオリオンズの指揮も執っている。

 当時、ロッテには川崎から福岡への移転計画があり、そこで福岡と縁の深い稲尾氏を招聘したわけだが、稲尾氏の監督就任以降、ロッテはパ・リーグで2位、2位、4位という成績を残している。稲尾氏はその後も新たに3年間の契約延長を打診された。

 だが、稲尾氏はそれを断わった。自著『神様、仏様、稲尾様 私の履歴書』(日本経済新聞社刊)では、当時のことをこう振り返っている。
 
〈三年の契約が終了し、球団は「あと三年」と言ってきた。それは有難いが、こちらははっきりさせておかなければいけないことがあった。昭和六十年にも、といっていた球団移転はどうなってしまったのか。「私は九州移転の用意があるということで、ここに来させていただきました。もう少し待ってもいいですが、今度は何年先に移るという覚書を下さい」(中略)球団からは明確な返事はなかった。本社筋の合意ができていないらしい。「それではやめさせていただきます」。これがコトの顛末だった〉

 当時のロッテには、三冠王を3度獲得したスター・落合博満選手が在籍していた。しかし、1986年のシーズン後、落合選手は中日へ移籍した。元々稲尾氏を慕っていた落合氏であるから、稲尾氏の監督退任が移籍を決意するきっかけとなったのは想像に難くない。もし、稲尾氏がロッテの監督を続けていれば、落合選手の中日入りは実現しなかったかもしれない。

 稲尾氏のロッテ監督退任は、のちのプロ野球の歴史を大きく変える出来事だったといえよう。

関連記事

トピックス

茨城県水戸市のアパートでネイリストの小松本遥さん(31)が殺害された事件で1月21日、元交際相手の大内拓実容疑者(28)が逮捕された(知人提供)
《水戸市ネイリスト刺殺》「ぞろぞろ警察がきて朝から晩まで…」元交際相手の大内拓実容疑者(28)“逮捕前夜” 近隣住民の知人は「ヤンチャな子が集まってた」と証言
NEWSポストセブン
フリースタイルスキー界のスター、アイリーン・グー選手(時事通信フォト)
〈完璧すぎる…〉雪の女王が「ビキニ一枚写真投稿」で話題に 22歳の谷愛凌選手、ミラノ冬季五輪へ スキー×学業×モデル“三刀流”の現在地
NEWSポストセブン
《解散強行の波紋》高市首相、大学受験シーズンの選挙でタイミングは「最悪」 支持率高い10代の票は望めずか
《解散強行の波紋》高市首相、大学受験シーズンの選挙でタイミングは「最悪」 支持率高い10代の票は望めずか
NEWSポストセブン
歌舞伎役者・中村鶴松(本名・清水大希)容疑者
《歌舞伎・中村鶴松が泥酔トイレ蹴りで逮捕》「うちじゃないです」問題起きたケバブ店も口をつぐんで…関係者が明かす“中村屋と浅草”ならではの事情
NEWSポストセブン
ブルックリン・ベッカムと、妻のニコラ・ペルツ(Instagramより)
《ベッカム家に泥沼お家騒動》長男ブルックリンが父母に絶縁宣言「一生忘れられない屈辱的な記憶」は結婚式で実母ヴィクトリアとの“強制ファーストダンス”、新婦は号泣
NEWSポストセブン
初場所初日を迎え、あいさつする日本相撲協会の八角理事長(2026年1月11日、時事通信フォト)
土俵が大荒れのなか相撲協会理事選は「無投票」へ 最大派閥・出羽海一門で元横綱・元大関が多数いるなか「最後のひとり」が元小結の尾上親方に決まった理由
NEWSポストセブン
一般人を巻き込んだ過激な企画で知られるイギリス出身のインフルエンサーのボニー・ブルー(Instagramより)
「行為を終える前に準備」「ゴー、ゴー、ゴーです」金髪美女インフルエンサー(26)“12時間で1000人以上”を記録した“超スピード勝負な乱倫パーティー”の実態
NEWSポストセブン
米倉涼子が書類送検されたことがわかった
《5か月ぶりの表舞台直前で》米倉涼子、ギリギリまで調整も…主演映画の試写会前日に“書類送検”報道 出席が見送られていた
NEWSポストセブン
天皇皇后、愛子さま
《溜席の着物美人が2日連続で初場所に登場》6年ぶりの天覧相撲に感じた厳粛さを語る 力士のみならず観客も集中し、「弓取り式が終わるまで帰る人がいなかった」
NEWSポストセブン
肺がんのため亡くなったフリーアナウンサーの久米宏さん(時事通信フォト)
《キー局に就職した有名アナも》久米宏さんに憧れて男性アナウンサーを目指した人たち 爆笑問題・田中はTBSラジオでのバイト時代に「久米宏さんになりたかった」
NEWSポストセブン
米倉涼子が書類送検されたことがわかった
《ゲッソリ痩せた姿で取調室に通う日々》米倉涼子が麻薬取締法違反で書類送検、昨年末に“捜査終了”の匂わせ 元日にはファンに「ありがとう」と発信
NEWSポストセブン
 相撲観戦のため、国技館へ訪問された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2026年1月18日、撮影/JMPA)
「美しすぎて語彙力消失した」6年ぶりの天覧相撲 雅子さまは薄紫の着物、愛子さまは桜色の振袖姿でご観戦
NEWSポストセブン