芸能

ビートたけし バカヤロー!自ら「一発屋芸人」なんて言うな

『メルマガNEWSポストセブン』では、ビートたけし、櫻井よしこ、森永卓郎、勝谷誠彦、吉田豪、山田美保子の各氏が、毎号書き下ろしの時事批評を発信する。7月20日に配信された24号ではビートたけし氏が、一発屋芸人に苦言を呈する。以下、メルマガより一部公開する。

 * * *
 最近テレビを観てると「一発屋芸人」ってのがひとつのジャンルになってるよな。そんな芸人の一人が「どうせ一発屋だろ」ってからかわれてるのを見て、オイラは「かわいそうなヤツだな」って思ってたわけ。さぞ本人は頭に来てるだろうって想像してたんだよ。

 ところがそれは勘違いでさ。どうやら本人のほうから、自分が一発屋だってことをネタにしててね。しかもこの頃じゃ、ちょっと昔に流行った芸人を集めて「一発屋芸人」なんてくくりで芸をやらせてたりもする。

 バカヤロー。どんなにネタに困っても、自分から「一発で終わっちゃう」なんていっちゃダメだよ。確かに芸人なんて一発当てるだけでも大変なんだから、長くやり続けるってことは至難の業なんだけどさ。結局テレビの世界の「使い捨て」のサイクルが早いからそうなっちまうわけだけど、それでも自分から「一発屋」って認めちまうのは寂しすぎるじゃないかよ。

 そのプライドのなさってのは、たぶん売りにしている芸が「隠し芸」程度のものになっちまってるからだね。たとえば漫才だとか漫談だとかコントだとか本筋の芸ってものがしっかりしていれば、もっと上手くなってやろう、一発屋で終わってたまるかっていう意地も出てくるし、たまに一発ギャグみたいなものをやっても生きてくるわけだよ。オイラだって「コマネチ!」ってネタがあったわけだけど、別にそんなネタに頼って生きてきたわけじゃないしね。

 その点、一発屋と呼ばれる芸人ってのは、その一発ギャグだけに頼っちまうからすぐ限界が来ちまうんでさ。もし一発屋がこのまま終わりたくないってんなら、新たな一発ギャグを考えるんじゃなくて、きちんとした芸を身につけることしかないんだよ。

※メルマガNEWSポストセブン24号

関連記事

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
生徒のスマホ使用を注意しても……(写真提供/イメージマート)
《教員の性犯罪事件続発》過去に教員による盗撮事件あった高校で「教員への態度が明らかに変わった」 スマホ使用の注意に生徒から「先生、盗撮しないで」
NEWSポストセブン
(写真/イメージマート)
《ロマンス詐欺だけじゃない》減らない“セレブ詐欺”、ターゲットは独り身の年配男性 セレブ女性と会って“いい思い”をして5万円もらえるが…性的欲求を利用した驚くべき手口 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン