国内

世界で最も悲惨な2050年迎える国は日本 英の経済誌予測

 イギリスの経済誌『エコノミスト』編集部がまとめた『2050年の世界』(文藝春秋刊)が、発売1か月で4万部を超え、ベストセラーになっている。『エコノミスト』誌の調査予測といえば、1962年になされた「驚くべき日本(Consider Japan)」という特集が知られている。日本が世界第2位の経済大国に成長していくサクセス・ストーリーをピタリと“予言”したものだったが、今回、予測される日本の将来像はそれとは真逆の暗澹たるものだ。

 それを詳しく見る前に、まずは2050年の世界を俯瞰してみよう。

 昨年10月に70億を超えた地球全体の人口は、2050年には90億人を突破する。情報通信の技術の進歩などで人々の経済的な結びつきは強くなり、教育水準は向上し、国家間の貧富の差は縮まるという。

〈世界は収束化が進み、平均寿命が70歳以上で家庭に子供はふたり、というのがほぼ万国共通の標準となっているだろう〉(抜粋、以下同)。

 宗教も原理主義的な勢力は減って、無宗教の割合が増える。つまり、国家や宗教の壁は次第に低くなり、世界の人々の暮らしや考え方は平均化されていくというのだ。これにより発展途上国は豊かになるが、一方で先進国は相対的に地位を低下させ、国民の生活の質は停滞か、または後退することになる。

 その中でも、世界で最も悲惨な2050年を迎えるのが「超々高齢化社会」に苦しむ日本である。

〈2050年までには、被扶養者数と労働年齢の成人数が肩を並べるだろう。過去を振り返っても、このような状況に直面した社会は存在しない。中位数年齢(*注)が52.7歳まで上昇した日本は、世界史上最も高齢化の進んだ社会となるはずだ〉

【*注】中位数年数/人口を高年齢と低年齢の同数の2つのグループにわける年齢のこと。厳密には、平均年齢はこれよりも若干低くなる。

※週刊ポスト2012年9月21・28日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

出廷した水原被告(右は妻とともに住んでいたニューポートビーチの自宅)
《水原一平がついに収監》最愛の妻・Aさんが姿を消した…「両親を亡くし、家族は一平さんだけ」刑務所行きの夫を待ち受ける「囚人同士の性的嫌がらせ」
NEWSポストセブン
夫・井上康生の不倫報道から2年(左・HPより)
《柔道・井上康生の黒帯バスローブ不倫報道から2年》妻・東原亜希の選択した沈黙の「返し技」、夫は国際柔道連盟の新理事に就任の大出世
NEWSポストセブン
新潟で農業を学ことを宣言したローラ
《現地徹底取材》本名「佐藤えり」公開のローラが始めたニッポンの農業への“本気度”「黒のショートパンツをはいて、すごくスタイルが良くて」目撃した女性が証言
NEWSポストセブン
妻とは2015年に結婚した国分太一
《セクハラに該当する行為》TOKIO・国分太一、元テレビ局員の年下妻への“裏切り”「調子に乗るなと言ってくれる」存在
NEWSポストセブン
1985年春、ハワイにて。ファースト写真集撮影時
《突然の訃報に「我慢してください」》“芸能界の父”が明かした中山美穂さんの最期、「警察から帰された美穂との対面」と検死の結果
NEWSポストセブン
歴史学者の河西秀哉氏
【「愛子天皇」の誕生を希望】歴史学者・河西秀哉氏「悠仁さまに代替わりしてから議論しては手遅れだ」 皇位継承の安定を図るには“シンプルな制度”が必要
週刊ポスト
無期限の活動休止を発表した国分太一
「給料もらっているんだからさ〜」国分太一、若手スタッフが気遣った“良かれと思って”発言 副社長としては「即レス・フッ軽」で業界関係者から高評価
NEWSポストセブン
ブラジル訪問を終えられた佳子さま(時事通信フォト)
《クッキーにケーキ、ゼリー菓子を…》佳子さま、ブラジル国内線のエコノミー席に居合わせた乗客が明かした機内での様子
NEWSポストセブン
”アナウンサーらしくないアナウンサー“と評判
「笑顔でピッタリ腕を絡ませて…」元NMB48アイドルアナ・瀧山あかねと「BreakingDown」エース・細川一颯の“腕組み同棲愛”《直撃に「まさしくタイプです(笑)」》
NEWSポストセブン
グラビアのオファーも多いと言われる中川安奈アナ(本人のインスタグラムより)
《SNSで“インナーちらり笑”》元NHK中川安奈アナが森香澄の強力ライバルに あざとキャラと確かなアナウンス技術で「ポテンシャルは森香澄以上」との指摘
週刊ポスト
不倫が報じられた錦織圭、妻の観月あこ(Instagramより)
《錦織圭・モデル女性と不倫疑惑報道》反対を押し切って結婚した妻・観月あことの“最近の関係” 錦織は「産んでくれたお母さんに優しく接することを心がけましょう」発言も
NEWSポストセブン
お疲れのご様子の雅子さま(2025年、沖縄県那覇市。撮影/JMPA) 
雅子さまにささやかれる体調不安、沖縄訪問時にもお疲れの様子 愛子さまが“異変”を察知し、とっさに助け舟を出される場面も
女性セブン