ライフ

タイガー・ウッズのセックス依存症と勝利の関連性を医師解説

 ベストセラー『がんばらない』の著者で諏訪中央病院名誉院長の鎌田實氏は、チェルノブイリの子供たちへの医療支援などに取り組むとともに、震災後は被災地をサポートする活動を行っている。その鎌田氏が、アーノルド・シュワルツェネッガーの女性スキャンダルと視床下部との関係について解説する。

 * * *
 アメリカの俳優であり、前カリフォルニア州知事でもあるアーノルド・シュワルツェネッガーは、65歳。日本でいうと、ベビーブームの先頭をいく高齢者である。シュワちゃんは、家政婦にちょっかいを出し、男の子を作った。

 シルベスター・スタローンの妻になる前の、俳優ブリジット・ニールセンとも交渉があったなど、そのはちゃめちゃな女性関係が露呈して、現在、妻のマリア・シュライバーと離婚調停中である。こういう男大好き。

 現生人類ホモ・サピエンスは38億年の進化の中に、今から10万年前に出現している。かつて人類は爬虫類だった時代もある。爬虫類にも脳があって、視床下部と呼ばれる中枢だ。これは人間の脳にもあり、人間も動物の一員なのだということをあらためて思い知らされる。

 この視床下部は「食べる」「眠る」「セックスする」「闘う」といった本能の中枢である。大きな進化の流れの中で、人間は大脳皮質を肥大化させてきた。本能を大事にしながら、ほどほどになるようにバランスを保っているのである。食べたいからといって、欲望のままに食べ続けていると、生命を維持できない。ここが異常になると過食症になってしまう。

 シュワちゃんは、衝動抑制障がいがあって、ブレーキ役の大脳皮質よりも爬虫類の脳の「セックスがしたい」という本能に当たる部分が肥大化しているのかもしれない。

 ゴルファーのタイガー・ウッズも、少し前、セックス・スキャンダルの渦中にあった。数多くの女性たちとセックスをしまくった事実が出てきて、ゴルフでは冷静沈着なタイガーらしからぬ行動に、人々は違和感を覚えたものだ。タイガーは、爬虫類の脳が肥大化して、セックス依存症になっていたのかもしれない。そして、それがトーナメントで勝ち続ける要因になっていた可能性もある。

 闘う中枢も大事だが、闘うだけでは生きてはいけない。大脳皮質がちゃんとコントロールしている必要があるのだ。そういえば、あれ以来、タイガーは優勝が少なくなってしまった。「セックスがしたい」という欲望の中枢は、「闘う」という中枢と隣り合わせにあるのだから、微妙に影響があったのかもしれない。

※週刊ポスト2012年11月23日号

関連記事

トピックス

生成AIを用いた佳子さまの動画が拡散されている(時事通信フォト)
「佳子さまの水着姿」「佳子さまダンス」…拡散する生成AI“ディープフェイク”に宮内庁は「必要に応じて警察庁を始めとする関係省庁等と対応を行う」
NEWSポストセブン
花田優一が語った福田典子アナへの“熱い愛”
《福田典子アナへの“熱い愛”を直撃》花田優一が語った新恋人との生活と再婚の可能性「お互いのリズムで足並みを揃えながら、寄り添って進んでいこうと思います」
週刊ポスト
麻辣湯を中心とした中国発の飲食チェーン『楊國福』で撮影された動画が物議を醸している(HP/Instagramより)
〈まさかスープに入れてないよね、、、〉人気の麻辣湯店『楊國福』で「厨房の床で牛骨叩き割り」動画が拡散、店舗オーナーが語った実情「当日、料理長がいなくて」
NEWSポストセブン
まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
50歳で「アンパンマン」を描き始めたやなせたかし氏(時事通信フォト)
《巨大なアンパンマン経済圏》累計市場規模は約6.6兆円…! スパイダーマンやバットマンより稼ぎ出す背景に「ミュージアム」の存在
NEWSポストセブン
保護者を裏切った森山勇二容疑者
盗撮逮捕教師“リーダー格”森山勇二容疑者在籍の小学校は名古屋市内で有数の「性教育推進校」だった 外部の団体に委託して『思春期セミナー』を開催
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
新宿・歌舞伎町で若者が集う「トー横」
虐待死の事例に「自死」追加で見えてきた“こどもの苛烈な環境” トー横の少女が経験した「父親からの虐待」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
「週刊ポスト」本日発売! 万引き逮捕の350勝投手が独占懺悔告白ほか
NEWSポストセブン