ライフ

地方にある空き家住宅を購入する場合の注意点を弁護士が解説

 竹下正己弁護士の法律相談コーナー。今回は「田舎の家を購入する場合、注意しなければいけないことは?」と以下のような質問が寄せられた。

【質問】
 地方の村に住む友人から、住宅を買わないかという話がありました。住人が引っ越して空家になっている家があるらしいのです。将来の定年後の生活を考えると、案外いい話のように思われます。ともあれ、都会に住んでいて田舎に家を持つような場合に、大切なことがあればアドバイスください。

【回答】
 友人の紹介で、宅建業者を介さないで買う場合、土地建物の権利関係や、上下水道などの生活インフラ状態を見落としがちです。権利関係では登記所で登記事項証明書を取り寄せ、売主の権利や担保がないかの確認が必要です。また、現地で建物を確認することも不可欠です。

 さらに、公的な規制が分からないまま購入すると、失敗します。周辺土地に利用上の法的規制がないかの調査が不可欠です。特に家の建て替えが必要な場合には、注意してください。公道に接しているかどうかなどは都市部と同じですが、特異なことは、都市計画で市街化調整区域に指定されていると、建物建築のための開発行為が認められない心配がある点です。

 都市計画法では、市街化を抑制すべき区域として、市街化調整区域を定めることを求めています。そこでは、農家住宅などの一定の目的以外の建築を認めません。例外は、都市計画決定の前に、権利を取得していた場合などです。

 ただし、現在の土地の状態を変えない建て替えでは、開発行為に当たらない場合があります。購入を決断する前に、改築できるか、どの範囲であれば可能であるかを、役場に相談しておくことが大切です。また、家の周囲の農地が気に入っても、購入や借用には農業委員会の許可が必要で、非農家には許可されない場合もあります。こうしたことも、役場で確認しなくてはなりません。

 家を購入した後、別荘地と違い住宅を管理する管理会社があるわけではありませんから、管理等に注意しましょう。建て込んでいないので、管理不十分で周囲に迷惑をかける度合いは少ないはずですが、不要になっても、売れなければ持ち続けなければならないことも検討材料です。借りたほうが気楽な場合もあるかもしれません。

※週刊ポスト2013年2月15・22日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

美貌と強硬姿勢で知られるノーム氏は、トランプ大統領に登用された「MAGAビューティ」の一人として知られる(写真/Getty Images)
〈タイトスーツに身を包む美貌の長官〉米・ミネアポリスで移民当局が女性射殺 責任者のクリスティ・ノーム国土安全保障長官をめぐる“評価”「美しさと支配の象徴」
NEWSポストセブン
再選を確実とし、あいさつする小川晶氏(時事通信フォト)
《ラブホ通い詰め問題》「1日100人に謝罪&挨拶」「ポエティックなインスタ投稿」で小川晶氏が前橋市長に返り咲き、支援者は「皮肉だけど、山本一太さんに感謝状を渡したい(笑)」
NEWSポストセブン
高木美帆(Getty Images)
【ミラノ・コルティナ冬季五輪】荻原次晴さんが解説 「五輪の魔物」に打ち勝てる連続メダル候補の選手たち 高木美帆、渡部暁斗、平野歩夢、小林陵侑、高梨沙羅ら
週刊ポスト
中国出身の女性インフルエンサー・Umiさん(TikTokより)
《クスリ漬けか…との声も》ギャル系美女が映っていた“異様な監視カメラ映像”とは》「薬物を過剰摂取し、足も不自由で、死んでしまう…」中国インフルエンサー(20)の住居の管理人が証言
NEWSポストセブン
100円ショップ(写真提供/イメージマート)
《100円という呪縛》物価上昇と円安に苦しむ100円ショップ 「一度100円と思い込まれたものを値上げするのは難しい」と店主が嘆く
NEWSポストセブン
中国人インフルエンサーがカンボジアの路上で変わり果てた姿で発見された(TikTokより)
「クスリを支配の道具に」「行為中に使う客層も…」変わり果てた中国人美女インフルエンサーが保護されたシアヌークビル、専門家が語る現地アングラ界隈のリアル
NEWSポストセブン
木原龍一、三浦璃来(写真/AFLO)
【ミラノ・コルティナ冬季五輪】小塚崇彦さんが解説するフィギュアスケート日本代表の強さ 世界王者「りくりゅう」だけじゃない「史上最強の代表陣」
中国出身の女性インフルエンサー・Umiさん(TikTokより)
〈自慢のロングヘアがボサボサに…〉中国美女インフルエンサー(20)、精神に異常をきたして路上生活…母親が電話で抱いた疑念「話し方を指示されているのでは」【高給求めてカンボジアに渡航も】
NEWSポストセブン
月9ドラマ『絶対零度』で主演を務めた沢口靖子
《60歳とは信じられない美姿勢》沢口靖子、“本人も継続を断念”した『科捜研の女』完結後は…各局が熱視線を送る理由
NEWSポストセブン
秋篠宮家の次女・佳子さま(時事通信フォト)
《不敬どころの騒ぎじゃない》秋篠宮家・佳子さまも被害に…AIを用いた性的画像の被害が世界的問題に 専門家が指摘「男女問わず人権侵害」
NEWSポストセブン
実業家の宮崎麗香
《もう家族でハワイに行けない…》“1.5億円の脱税疑惑”の宮崎麗果、“ESTA取得困難”で恒例の「セレブ旅行」は断念か SNSで「深い反省」示す
NEWSポストセブン
元旦に離婚を発表した吉岡美穂とIZAM(左・時事通信フォト)
《3児の母・吉岡美穂がIZAMと離婚》夫のために「“鬼嫁キャラ”を受け入れた妻の想い」離縁後の元夫婦の現在
NEWSポストセブン