芸能

ダンディ坂野 ゲッツ!だけで10年間生き残れた秘訣を語る

なぜゲッツ!だけで生き残れたかを語ったダンディ坂野

 2003年に「ゲッツ!」のネタでブレークしたダンディ坂野(46才)。その年の流行語大賞にもノミネートされ、絶頂期は1日に何本もテレビの仕事をかけもち、10か月も休みがないほど多忙だった。しかしその後、いつの間にかテレビから姿を消したと思ったら、昨年には8社のCMに出演。なぜ、彼は再ブレークできたのか。一発屋芸人とも言われながらも、息の長いタレントとして活躍する秘訣をダンディ本人に聞いた。

――昨年はCMにもたくさん出演し、かなりの活躍ぶりですね。

ダンディ:いやいや(と恐縮ぎみに)…。でも毎日、CMの仕事があるわけではないので。

――「ゲッツ!」でブレークした頃は、休みもほとんどなかったそうですね。

ダンディ:そうです。1日2~3件もテレビの仕事をかけもちしていて。取材だって1日10社ぐらい受けたことがありますよ。だいたい「なんでゲッツ!なんですか?」「なぜ、黄色のスーツ?」「売れる前のバイト話」がセットになって質問されるんです。だから毎回、同じこと言っていたから、次第に答えがコンパクトにまとめられるようになっていました。

――あの時は相当、稼いでいたのでは?

ダンディ:どうでしょう。今もあまり変わらないですよ。

――マンションもすごいところに住んでいたとか。

ダンディ:いや、20万円もいかないところでした。2LDKで。結婚もしていましたから、それぐらいのところには住まないと、と思っていたんで。今は子供もいるので、そこよりはもう少し広いところに住んでいます。

―― 一時、テレビの露出が減ったときはどうやって過ごしてたんですか?

ダンディ:テレビに出演する機会は減りましたが、イベントの仕事は増えました。地方のテレビ番組も出ていましたし、CMも地方のものも含めるとけっこうやっていたんですよ。

――どんな地方CMに出ているんですか?

ダンディ:石川県に古本やゲーム、洋服などを買い取る『浪漫遊(ろーまんゆう)』というチェーンがあるんですが、そのCMには4~5年出演しています。そこの社長さんが石川県出身のタレントを起用したいということでぼくに白羽の矢が立ったらしいんです。
 
 社長さんいわく、タクシーの運転手さんと『浪漫遊』の話になると「あの“ゲッツ!”の人が出ているCMでしょう」と言われるらしいです。すごくうれしいと言っていました。ぼくもうれしいですよ。ほかにもいろんな企業のポスターやのぼりのキャラクターとして使われていることもありますよ。

―― 一発屋芸人といわれながらもすごい活躍じゃないですか。

ダンディ:いやいや。ぼくなんかよりすごい人もたくさんいますしね。それにうちの事務所(サンミュージック)が頑張ってくれているというのもあります。うちの事務所はカンニング竹山、小島よしお、スギちゃんといろんな芸人がいますからね。ちょっとコスチュームが変わっていて、インパクトもありますからね。
 
例えば小島よしおのところにゾンビが出てくる映画のイベントで「小島さん、なんか消えそうで、ゾンビっぽいから」と出演依頼がくるとするでしょう。そうすると抱き合わせでぼくにもそのイベントの仕事がくる。逆のパターンでぼくにきた依頼でほかの芸人と抱き合わせになることある。そういう相乗効果で消えそう、消えそうと言われながらもなんとか生き残っています。

――そういえばブレーク時は「来年消えそうな芸人ランキング」に入っていましたよね。

ダンディ:あれ、いまだにランクインしている状態ですよ。毎年、毎年消えそうって言われているんです(笑い)。でも何にもランクインしないよりずっといいですよ。それだけ忘れられていないという証拠ですからね。

――今でも街を歩くと「ゲッツ!の人だ」と言われませんか?

ダンディ:言われないですね。昔から言われないです。普段はこの服じゃないですし、帽子もかぶっていますからね。わからないみたいですよ。

――今後やりたい仕事はありますか?

ダンディ:同期でカンニング竹山が俳優としても活躍していますよね。ぼくも映画の『世界の中心で、愛を叫ぶ』で高校教師の役などいろんなドラマや映画にも出演しましたが、最近はもっぱら本人役ばかりですからね。俳優の仕事とかあったらまたやってみたいですね。

――これからもネタは「ゲッツ!」一筋なんですよね。

ダンディ:はい。それは10年ぐらい言っています。変えたところで「ゲッツ!」やってくださいと言われるわけですから。お笑い芸人になろうと上京してやめていく芸人がたくさんいる中で、なんとか細々とでもやっていけているのはありがたいことですよ。それにぼくももう46才ですから、がつがつはしていないです。10か月も休みがなかった時代はとにかく体力面でも精神面でもきつかったですから。その点、今は仕事も家庭も安定しているから気分がいいですね。それで生きていけるので充分ですよ。

【ダンディ坂野】
1967年1月16日 石川県生まれ 2003年にドラッグストア『マツモトキヨシ』のCMに出演し、“ゲッツ!”のネタでブレーク。近年はミスタードーナツ、トヨタレンタカー、アデランスなどのCMにも出演。オフィシャルブログ『ゲッツ!1回50円』http://ameblo.jp/dandy-sakano/

関連記事

トピックス

結婚生活に終わりを告げた羽生結弦(SNSより)
【全文公開】羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんが地元ローカル番組に生出演 “結婚していた3か間”については口を閉ざすも、再出演は快諾
女性セブン
「二時間だけのバカンス」のMV監督は椎名のパートナー
「ヒカルちゃん、ずりぃよ」宇多田ヒカルと椎名林檎がテレビ初共演 同期デビューでプライベートでも深いつきあいの歌姫2人の交友録
女性セブン
NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
《重い病気を持った子を授かった夫婦の軌跡》医師は「助からないので、治療はしない」と絶望的な言葉、それでも夫婦は諦めなかった
女性セブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン