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ドラフト契約金をめぐる落合発言「面倒な提言」と球団関係者

 2年前、中日ドラゴンズの監督を退任した落合博満(59)氏が、今度は同球団のゼネラルマネージャー(GM)として現場復帰した。24日にはドラフト会議が実施されるが、選手との契約金についても落合氏はドラスティックな改革案を持っている。

〈幾ら出したっていいじゃない。何で金額に上限を設けなきゃいけないの。この選手が、ほんとうにドラフト一位でその金額に見合うやつだとしたら、別に十億円出すなら出したっていいじゃない。何でそこで一億におさめようとするの〉(『新潮45』2012年5月号)

 かつて「栄養費」などの名目で、入団前の選手に資金援助が行なわれてきたのは周知の事実だ。落合氏の提案は、裏金飛び交う球界の実情への皮肉とも取れる。

「どの球団も喉から手が出るほどほしい選手なのに、1球団からしか指名が入らなかったり、不自然な競争がまかり通っているのが現在のドラフト。

 契約金の上限は、各球団の公平主義から生まれたはずなのに、その建前が資金力のある球団をかえって助けているということを落合氏は指摘したかったのか。あるいはカネを注ぎ込めば強いチームを作れるという考えに対して、“オレのように選手を見る目があれば関係ない”といいたかったのか。いずれにしても面倒な提言だ」(パの球団関係者)

 選手としても、監督としても一貫したブレない理論を持ち続けた落合氏が、聴衆や読者へのリップサービスでこれらの発言をしたとは考えにくい。

※週刊ポスト2013年11月1日号

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