ライフ

北島三郎の紅白引退に学ぶ「美しく愛される忘年会の引き際」

 歌手の北島三郎が今度で紅白歌合戦を引退することを表明した。大人の引き際の美しさを我々はどう活かすか。大人力コラムニストの石原壮一郎氏が熱く語る。

 * * *
 サブちゃんと紅白歌合戦と言えば、大トリで「風雪ながれ旅」を歌ったときに、大量に降ってくる紙吹雪があの大きな鼻の穴に貼り付いていたシーンが印象的です。あれは、1981(昭和56)年の第32回紅白でした。

 去年までの通算出場回数は、歴代トップの49回(ちょっと事情があって途中で一回お休みした年があり、連続ではありません)。初出場は1963(昭和38)年で、その年に生まれた子どもは今年50歳です。ちなみに、どうでもいい情報ですが、私も「その年に生まれた子ども」です。紅白は今年の暮れで63回目ですから、まさに紅白と北島三郎はともに歩んできたと言ってもいいでしょう。

 そんなサブちゃんが、ちょうど50回目となる今年の出場を最後に、紅白を引退すると発表しました。NHKも故・美空ひばりさんと並ぶ歴代最多の11回目の大トリを用意。最後は「まつり」を出場歌手全員で歌う予定だとか。ただ、歌手を引退するわけではありません。

 大人にとって「引き際をどうするか」というのは、ひじょうに大切で難しい問題です。サブちゃんの紅白引退会見から、カッコいい「大人の引き際」の極意を学びましょう。

 紅白を引退する理由として、サブちゃんは「いつまでも先輩面して壁になるのも良くない。譲ってあげるのも先輩の生き方」と語りました。また、後輩たちに対して「自分に酔った歌や難しい歌ではなく、誰もが歌えるわかりやすい歌を歌ってほしい」というアドバイスも贈っています。後輩全員が「そうだよな」と納得するわけではないでしょうが、歌への熱い想いや日本の歌謡界を引っ張ってきた自負が伝わってきて、サブちゃんのカッコよさや偉大さを再認識せずにはいられません。

 会社を去るときはもちろんですが、これからの忘年会シーズンに向けて、飲み会の場を去るときにも、サブちゃんを見習って美しい引き際を演出したいところです。部下や後輩ばかりの忘年会で、年長者が最後の最後までいるのは野暮というもの。十分に飲んで「あと30分ぐらいしたら帰ろうかな」と思ったら、あえて人が行ったり来たりする場所にデンと座って、みんなに「この人、邪魔だなあ」と思わせましょう。その位置で焼酎のボトルを握りしめて、みんなの水割りやお湯割りを作る役を買って出ます。

関連キーワード

トピックス

インフルエンサーの景井ひなが愛犬を巡り裁判トラブルを抱えていた(Instagramより)
《「愛犬・もち太くん」はどっちの子?》フォロワー1000万人TikToker 景井ひなが”元同居人“と“裁判トラブル”、法廷では「毎日モラハラを受けた」という主張も
NEWSポストセブン
兵庫県知事選挙が告示され、第一声を上げる政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏。2024年10月31日(時事通信フォト)
NHK党・立花孝志容疑者、14年前”無名”の取材者として会見に姿を見せていた「変わった人が来るらしい」と噂に マイクを持って語ったこと
NEWSポストセブン
千葉ロッテの新監督に就任したサブロー氏(時事通信フォト)
ロッテ新監督・サブロー氏を支える『1ヶ月1万円生活』で脚光浴びた元アイドル妻の“茶髪美白”の現在
NEWSポストセブン
ロサンゼルスから帰国したKing&Princeの永瀬廉
《寒いのに素足にサンダルで…》キンプリ・永瀬廉、“全身ブラック”姿で羽田空港に降り立ち周囲騒然【紅白出場へ】
NEWSポストセブン
騒動から約2ヶ月が経過
《「もう二度と行かねえ」投稿から2ヶ月》埼玉県の人気ラーメン店が“炎上”…店主が明かした投稿者A氏への“本音”と現在「客足は変わっていません」
NEWSポストセブン
自宅前には花が手向けられていた(本人のインスタグラムより)
「『子どもは旦那さんに任せましょう』と警察から言われたと…」車椅子インフルエンサー・鈴木沙月容疑者の知人が明かした「犯行前日のSOS」とは《親権めぐり0歳児刺殺》
NEWSポストセブン
10月31日、イベントに参加していた小栗旬
深夜の港区に“とんでもないヒゲの山田孝之”が…イベント打ち上げで小栗旬、三浦翔平らに囲まれた意外な「最年少女性」の存在《「赤西軍団」の一部が集結》
NEWSポストセブン
スシローで起きたある配信者の迷惑行為が問題視されている(HP/読者提供)
《全身タトゥー男がガリ直食い》迷惑配信でスシローに警察が出動 運営元は「警察にご相談したことも事実です」
NEWSポストセブン
「武蔵陵墓地」を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月10日、JMPA)
《初の外国公式訪問を報告》愛子さまの参拝スタイルは美智子さまから“受け継がれた”エレガントなケープデザイン スタンドカラーでシャープな印象に
NEWSポストセブン
モデルで女優のKoki,
《9頭身のラインがクッキリ》Koki,が撮影打ち上げの夜にタイトジーンズで“名残惜しげなハグ”…2027年公開の映画ではラウールと共演
NEWSポストセブン
2025年九州場所
《デヴィ夫人はマス席だったが…》九州場所の向正面に「溜席の着物美人」が姿を見せる 四股名入りの「ジェラートピケ浴衣地ワンピース女性」も登場 チケット不足のなか15日間の観戦をどう続けるかが注目
NEWSポストセブン
「第44回全国豊かな海づくり大会」に出席された(2025年11月9日、撮影/JMPA)
《海づくり大会ご出席》皇后雅子さま、毎年恒例の“海”コーデ 今年はエメラルドブルーのセットアップをお召しに 白が爽やかさを演出し、装飾のブレードでメリハリをつける
NEWSポストセブン