芸能

冬ドラマの約3分の1を占める刑事ドラマ リアリティ重視へ

 初の本格的刑事ドラマ『七人の刑事』(TBS系)と『特別機動捜査隊』(テレビ朝日系)が放送されたのは1961年。「事件発生→捜査→犯人逮捕→事件解決」というシンプルなストーリー展開に、「人間ドラマ」や「謎解き」、「アクション」などのさまざまな要素が加わって、50年以上経った今、人気がさらに高まっている。実際、1月スタートの冬ドラマ16本のうち、刑事ドラマはなんと5本! 実に約3分の1にものぼる。

 刑事ドラマウオッチャーの田中稲さんは、最近の刑事ドラマに必要な要素としてリアリティーをあげる。その走りが、『踊る大捜査線』(1997年、フジテレビ系)だという。

「警察組織をサラリーマン社会と重ね合わせて、上下関係などをリアルに描きました。このドラマで、管理官という役職を初めて知った人も多いでしょう。そして、決定的なドラマが『相棒』(テレ朝系)です。徹底的にリアリティーを追求したといえます。例えば、主人公の右京さんは、現実の刑事と同様に拳銃を持ち歩きません」(田中さん)

『西部警察』(1979年、テレ朝系)のようにショットガンをぶっ放す刑事ドラマとは、まったく違うのだ。田中さんは、この変遷こそが刑事ドラマのいちばんの魅力と言い切る。

「基本展開は変わらないまま、いかようにも見せられる。『はぐれ刑事純情派』(1988年、テレ朝系)では、安浦刑事の人情に泣かされ、『太陽にほえろ!』(1972年、日本テレビ系)では、痛快な逮捕劇に溜飲を下げる。『古畑任三郎』(1994年、フジ系)を見て、犯人の殺しのトリックに頭をひねる。刑事ドラマは、何にでも応用が効くんです」(田中さん)

※女性セブン2014年1月30日号

関連記事

トピックス

役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さんが今も築地本願寺を訪れる理由とは…?(事務所提供)
《笑福亭笑瓶さんの月命日に今も必ず墓参り》俳優・山口良一(70)が2年半、毎月22日に築地本願寺で眠る亡き親友に手を合わせる理由
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月20日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン