スポーツ

86歳の関根潤三氏 ファンに「葬式にきてね」などギャグ連発

 1月19日、川崎市で『川崎野球人の集い』が開催され、川崎に縁のある元プロ野球選手や野球関係者などが集まり、親交を温めた。そのなかには、野球界の生き字引的存在である関根潤三氏の姿もあった。関根氏といえば、2リーグ制に移行した1950年に近鉄入団。投手として50勝、打者として1000本安打を達成した“元祖・二刀流”として活躍。引退後は、第一次長嶋茂雄政権時の巨人ヘッドコーチを務め、大洋とヤクルトの監督も歴任した。

 長年にわたり、野球中継でコンビを組んだ深澤弘・元ニッポン放送アナウンサーが、先日、野茂英雄氏が史上最年少で野球殿堂入りしたことに触れ、「関根さんが殿堂入りしたときはどういう気持ちだったんですか?」と聞くと、「私なんかがもらっていいのか。荷が重いなあと思いました」と謙虚に答えた。

 深澤アナが「そんなことないですよ。ふさわしい方です」と言うと、「そう思ってました」とギャグで返した。その後、「いや、本当に私なんかがもらっていいのか」と繰り返したが、関根氏のギャグに会場は笑いに包まれた。

 その後も、「関根さんは3月で87歳を迎えますが」と振られると、「年齢のことはいいから!」と深沢アナに突っ込みを入れる。「お元気で、昨年も西武球場に行かれたんですよ」と傾斜の激しい西武ドームへ訪れた話を深沢アナがすると、「前の晩、千葉で遅くまで飲んでいた」と冗談っぽく話すなど、元気一杯の様子だった。

 会の途中に、ファンがサインや写真を求めると、「葬式にきてね」「いつ逝くかわからないから」などとジョークを飛ばしながら、明るく応じていた。

 大洋時代、選手として関根監督を支え、現在はSLカメラマンとしても活躍する屋鋪要氏は、壇上に上がると、「若い頃、試合が終わると、関根さんに『ちょっとこい』と呼ばれ、素振りを何度もしました。関根さんには足を向けて寝られません」と感謝の思いをのべた。

 今でも時折、球場に足を運び、シーズン中は週1回、CS放送の『プロ野球ニュース』にご意見番として出演している関根氏。ユーモアたっぷり、いまだ衰え知らずの野球人である。

関連記事

トピックス

11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(右/読者提供)
【足立区11人死傷】「ドーンという音で3メートル吹き飛んだ」“ブレーキ痕なき事故”の生々しい目撃談、28歳被害女性は「とても、とても親切な人だった」と同居人語る
NEWSポストセブン
愛子さま(写真/共同通信社)
《中国とASEAN諸国との関係に楔を打つ第一歩》愛子さま、初の海外公務「ラオス訪問」に秘められていた外交戦略
週刊ポスト
グラビア界の「きれいなお姉さん」として確固たる地位を固めた斉藤里奈
「グラビアに抵抗あり」でも初挑戦で「現場の熱量に驚愕」 元ミスマガ・斉藤里奈が努力でつかんだ「声のお仕事」
NEWSポストセブン
「アスレジャー」の服装でディズニーワールドを訪れた女性が物議に(時事通信フォト、TikTokより)
《米・ディズニーではトラブルに》公共の場で“タイトなレギンス”を普段使いする女性に賛否…“なぜ局部の形が丸見えな服を着るのか” 米セレブを中心にトレンド化する「アスレジャー」とは
NEWSポストセブン
日本体育大学は2026年正月2日・3日に78年連続78回目の箱根駅伝を走る(写真は2025年正月の復路ゴール。撮影/黒石あみ<小学館>)
箱根駅伝「78年連続」本戦出場を決めた日体大の“黄金期”を支えた名ランナー「大塚正美伝説」〈1〉「ちくしょう」と思った8区の区間記録は15年間破られなかった
週刊ポスト
「高市答弁」に関する大新聞の報じ方に疑問の声が噴出(時事通信フォト)
《消された「認定なら武力行使も」の文字》朝日新聞が高市首相答弁報道を“しれっと修正”疑惑 日中問題の火種になっても訂正記事を出さない姿勢に疑問噴出
週刊ポスト
地元コーヒーイベントで伊東市前市長・田久保真紀氏は何をしていたのか(時事通信フォト)
《シークレットゲストとして登場》伊東市前市長・田久保真紀氏、市長選出馬表明直後に地元コーヒーイベントで「田久保まきオリジナルブレンド」を“手売り”の思惑
週刊ポスト
ラオスへの公式訪問を終えた愛子さま(2025年11月、ラオス。撮影/横田紋子)
《愛子さまがラオスを訪問》熱心なご準備の成果が発揮された、国家主席への“とっさの回答” 自然体で飾らぬ姿は現地の人々の感動を呼んだ 
女性セブン
26日午後、香港の高層集合住宅で火災が発生した(時事通信フォト)
《日本のタワマンは大丈夫か?》香港・高層マンション大規模火災で80人超が死亡、住民からあがっていた「タバコの不始末」懸念する声【日本での発生リスクを専門家が解説】
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
「週刊ポスト」本日発売! 習近平をつけ上がらせた「12人の媚中政治家」ほか
NEWSポストセブン