ライフ

抗がん剤使わぬがいいとの説 梨元氏は使用後2か月で亡くなる

 厚生労働省の政策レポートによると、1981年以降、がんは日本人の死因の第1位で、現在では年間30万人以上ががんで亡くなっている。そうしたなか、『医者に殺されない47の心得』の著者で慶應義塾大学病院放射線科・近藤誠医師は独自の理論を展開してきた。

 抗がん剤は、そもそもがん細胞を殺すことを目的に作られた猛毒であると近藤医師は主張する。問題なのは、がん細胞と正常細胞はその構造、機能がほとんど同じであるため、がん細胞だけを殺すのは不可能だということ。その結果、呼吸器、消化器、泌尿器、中枢神経など生きるうえで大切な臓器の機能も低下してしまう。患者がすぐに気づかなくても水面下で症状は進み、回数を重ねると突然心不全や呼吸困難に陥ることもある。

 さらに抗がん剤の効き目には個人差があり、一度の使用で重要臓器の機能が落ちる可能性も。抗がん剤が効くといっても単に一時的にがんを縮小させるだけで、しこりはやがて必ず大きくなる。ゆえに延命効果も期待できない、と近藤医師は語る。

「それでも抗がん剤を使うのは、止めると多くの病院が経営困難に陥るから。検診や手術も含めて、がんは病院の大きな収益源。普通に病院に歩いて行けたのに、『余命3か月だが、抗がん剤を使えば1年』と治療をセットにして勧められたら、逃げ帰ってください」

 また、何かしなければ患者や家族に責められるように感じ、抗がん剤さえやれば安心と考える医師もいる。しかしその「善意」が、結果的に患者を苦しめている。

 2010年4月、芸能レポーターの梨元勝さん(享年65)は空咳が出るため検査。右の肺にがんが見つかった。病院の医師は抗がん剤を勧めた。そこで6月、7月に抗がん剤治療を実施。心臓に持病のあった梨元さんはこの時点でかなり衰弱する。8月、3回目の抗がん剤を服用すると心不全により死亡。検査前は元気だったが抗がん剤使用後、わずか2か月で亡くなった。

※女性セブン2014年3月6日号

関連記事

トピックス

小林ひとみ
結婚したのは“事務所の社長”…元セクシー女優・小林ひとみ(62)が直面した“2児の子育て”と“実際の収入”「背に腹は代えられない」仕事と育児を両立した“怒涛の日々” 
NEWSポストセブン
松田聖子のものまねタレント・Seiko
《ステージ4の大腸がん公表》松田聖子のものまねタレント・Seikoが語った「“余命3か月”を過ぎた現在」…「子供がいたらどんなに良かっただろう」と語る“真意”
NEWSポストセブン
今年5月に芸能界を引退した西内まりや
《西内まりやの意外な現在…》芸能界引退に姉の裁判は「関係なかったのに」と惜しむ声 全SNS削除も、年内に目撃されていた「ファッションイベントでの姿」
NEWSポストセブン
(EPA=時事)
《2025の秋篠宮家・佳子さまは“ビジュ重視”》「クッキリ服」「寝顔騒動」…SNSの中心にいつづけた1年間 紀子さまが望む「彼女らしい生き方」とは
NEWSポストセブン
イギリス出身のお騒がせ女性インフルエンサーであるボニー・ブルー(AFP=時事)
《大胆オフショルの金髪美女が小瓶に唾液をたらり…》世界的お騒がせインフルエンサー(26)が来日する可能性は? ついに編み出した“遠隔ファンサ”の手法
NEWSポストセブン
日本各地に残る性器を祀る祭りを巡っている
《セクハラや研究能力の限界を感じたことも…》“性器崇拝” の“奇祭”を60回以上巡った女性研究者が「沼」に再び引きずり込まれるまで
NEWSポストセブン
初公判は9月9日に大阪地裁で開かれた
「全裸で浴槽の中にしゃがみ…」「拒否ったら鼻の骨を折ります」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が明かした“エグい暴行”「警察が『今しかないよ』と言ってくれて…」
NEWSポストセブン
指名手配中の八田與一容疑者(提供:大分県警)
《ひき逃げ手配犯・八田與一の母を直撃》「警察にはもう話したので…」“アクセルベタ踏み”で2人死傷から3年半、“女手ひとつで一生懸命育てた実母”が記者に語ったこと
NEWSポストセブン
初公判では、証拠取調べにおいて、弁護人はその大半の証拠の取調べに対し不同意としている
《交際相手の乳首と左薬指を切断》「切っても再生するから」「生活保護受けろ」コスプレイヤー・佐藤沙希被告の被害男性が語った“おぞましいほどの恐怖支配”と交際の実態
NEWSポストセブン
国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白(左/時事通信フォト)
「あなたは日テレに捨てられたんだよっ!」国分太一の素顔を知る『ガチンコ!』で共演の武道家・大和龍門氏が激白「今の状態で戻っても…」「スパッと見切りを」
NEWSポストセブン
2009年8月6日に世田谷区の自宅で亡くなった大原麗子
《私は絶対にやらない》大原麗子さんが孤独な最期を迎えたベッドルーム「女優だから信念を曲げたくない」金銭苦のなかで断り続けた“意外な仕事” 
NEWSポストセブン
ドラフト1位の大谷に次いでドラフト2位で入団した森本龍弥さん(時事通信)
「二次会には絶対来なかった」大谷翔平に次ぐドラフト2位だった森本龍弥さんが明かす野球人生と“大谷の素顔”…「グラウンドに誰もいなくなってから1人で黙々と練習」
NEWSポストセブン