阿部さんが住人たちから聞いたトラブルではこんな例があるという。

「女の子だけで住んでいるシェアハウスで、そのなかのひとりが彼氏を無断で泊めて困ったという話も。住人以外が泊まるのを禁止にしているシェアハウスも多いんです。恋人を連れ込んでトラブルになることは少なくありません」

 生活騒音が原因になることも。

「住人のひとりが、夜中にキッチンで料理を作っていたんですが、そのときの調理の音がうるさいと、別の住民が文句を言って険悪になったという話もあります」

 喫煙もトラブルの一因になるという。

「シェアハウスの場合、室内で煙草を吸えるところはあまりないようです。喫煙者はベランダや外で吸うことになるのですが、そこにこんもりと吸殻がたまった灰皿が置いてあって煙草を吸わない住人にひんしゅくを買うってしまうケースも」
 
 ほかにもこんなささいなことからケンカに発展した例もある。

「あるシェアハウスでは、住人のひとりが冷蔵庫に入れていたプリンを勝手に自分が食べたところ、すごく怒られた…なんてケースも。プリンというより、日ごろためこんでいた不満が爆発したようです」

 まずは自分に合ったシェアハウスを選ぶことが大事だと阿部さん。その上で、シェアハウスを選ぶ上での注意点を、こうアドバイスする。

「決める前にたくさん物件を見たほうがいいのは間違いない。事前に実際に住む住人に会えるケースはあまりないので、大家さんに住人はどんな人がいるか、週に何回みんなでご飯を食べているか?などと聞いたりして、そのシェアハウスの雰囲気をチェックすることは大事ですね。大家さんに聞けば、自分がそのシェアハウスに自分が合うのかどうかも丁寧に教えてくれると思いますので、積極的に質問しましょう。キッチンの使い方のルールなども事前に聞いて、自分の感覚に近い物件を選ぶといいですね」

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