ビジネス

スカイマークのミニスカはセクハラを誘発するか 元CAが分析

スカイマークのミニスカ制服について語る元CAの美月あきこさん

 膝上約15cmのミニスカート姿で乗客をおもてなし――。スカイマークが5月から国内路線で順次導入する仏エアバス製の旅客機「A330」。そのアピールも兼ねて先行お披露目されたCA(客室乗務員)の制服が物議を醸している。

「セクシー路線で下品」「セクハラを誘発する」「保安業務に支障が出る」などの指摘が噴出。ついには航空労組連絡会に加盟するCA約1000人でつくる「客室乗務員連絡会」が、国土交通省や厚生労働省にスカイマークへの指導を要請する事態になっている。

 果たしてミニスカ制服はありかなしか。『ファーストクラスで学んだひとつ上のおもてなし』などの著書がある元国際線CAで人財育成コンサルタントの美月あきこさんに聞いてみた。

 * * *
――スカイマークのミニスカ制服。率直にどう感じましたか。

美月:確かにやや上品さに欠け、嫌悪感を抱く女性も大勢いらっしゃるでしょう。ただ、私は健康的でとても素敵だなと感じましたし、世の中の批判は多少ヒステリックな反応をしすぎなのではないかとも思いました。

――かつてJALも膝上15cmのスカートを採用したことがありますが、本当に業務に支障が出るほどの短さなのでしょうか。

美月:経験者の立場で業務内容を考えると、CAは下の荷物を背伸びして棚に上げたり、逆にかがんだりといろんな姿勢を取るので、スカート丈が短いと気になるだろうなと思います。だから今は立ったときは膝下ギリギリのライン、座ったときには膝の中心ぐらいになるようなスカート丈を採用している航空会社が多いのです。

 また、CAは離着陸のときにはお客様と向かい合ってジャンプ・シートに座ることもあるので、膝上15cmではスカートの中が見えてしまう可能性があります。そこはスカートの下につける同色の衣類や、制服に合った立ち振る舞いをトレーニングすることなどで対応するしかないでしょうね。

――そこまで男性の視線を集めると、やはりセクハラの誘発要因になるのでは。

美月:ミニスカートの制服を着たCAが機内を歩き回っているからといって、すぐにセクハラが増えるとは限りません。経費削減で品質の悪い薄いブラウスで下着のラインがクッキリという制服だってありますし、ミニスカートだけがセクハラの要因になるとは思いません。

 男性の心理からしても、健康的に足を露出している女性に対してはむしろセクハラをしようという気持ちにはならないのではないでしょうか。

――スカート丈が長ければセクハラは起きないという考え方も確かにおかしい。

美月:そうです。今回の批判には「女性を商品として見ている」という声もありますが、そもそも大手の航空会社だってCAを“会社の看板娘”のように扱い、芸能人並みの写真集まで出していた時代があったわけですからね。

 CAは大事な「保安要員」であると同時に、女性ならではのきめ細やかやおもてなしを商品として売っている「サービス要員」の側面もあります。各航空会社がスカートの制服を採用し続けている時点で、女性的な外見をアピールしている証拠です。

 航空会社が乗客に提供したいサービスや企業イメージが現在の「スカート姿」であるならば、スカイマークのミニスカートだって「あり」だと思います。

関連記事

トピックス

岸信夫元防衛相の長男・信千世氏(写真/共同通信社)
《世襲候補の“裏金相続”問題》岸信夫元防衛相の長男・信千世氏、二階俊博元幹事長の後継者 次期総選挙にも大きな影響
週刊ポスト
海外向けビジネスでは契約書とにらめっこの日々だという
フジ元アナ・秋元優里氏、竹林騒動から6年を経て再婚 現在はビジネス推進局で海外担当、お相手は総合商社の幹部クラス
女性セブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
女優業のほか、YouTuberとしての活動にも精を出す川口春奈
女優業快調の川口春奈はYouTubeも大人気 「一人ラーメン」に続いて「サウナ動画」もヒット
週刊ポスト
真剣交際していることがわかった斉藤ちはると姫野和樹(各写真は本人のインスタグラムより)
《匂わせインスタ連続投稿》テレ朝・斎藤ちはるアナ、“姫野和樹となら世間に知られてもいい”の真剣愛「彼のレクサス運転」「お揃いヴィトンのブレスレット」
NEWSポストセブン
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
デビュー50年の太田裕美、乳がん治療終了から5年目の試練 呂律が回らず歌うことが困難に、コンサート出演は見合わせて休養に専念
女性セブン
今回のドラマは篠原涼子にとっても正念場だという(時事通信フォト)
【代表作が10年近く出ていない】篠原涼子、新ドラマ『イップス』の現場は和気藹々でも心中は…評価次第では今後のオファーに影響も
週刊ポスト
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
韓国2泊3日プチ整形&エステ旅をレポート
【韓国2泊3日プチ整形&エステ旅】54才主婦が体験「たるみ、しわ、ほうれい線」肌トラブルは解消されたのか
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン