ビジネス

【ドル円週間見通し】新成長戦略への期待感で下げ渋る展開も

 投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が、6月9日~6月13日のドル・円相場の見通しを解説する。

 * * *
 今週のドル・円は、ウクライナ情勢に警戒しつつ、日本銀行金融政策決定会合での追加緩和策の可能性を見極める展開となる。安倍政権の新成長戦略への期待感、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による外貨建て資産への投資増額期待から下げ渋る展開が予想される。

【日本銀行金融政策決定会合】(12-13日)
 今月末、安倍政権は、新成長戦略を発表し、法人実効税率減税などを打ち出すことが予想されており、日本銀行に対しては追加緩和策、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)に対しては、株式や外貨建て資産への投資増額が期待されている。2015年10月の消費増税(10%)の判断材料が、2014年7-9月期の国内総生産(GDP)となることから、日本銀行による異次元の量的・質的金融緩和第2弾への期待感が高まっている。

【黒田日銀総裁会見】(13日)
 黒田東彦日銀総裁は、ドル・円相場が100円台に突入したタイミングで、ウォール・ストリート・ジャーナル紙などで円高を牽制する発言を繰り返した。ドラギ欧州中銀総裁がマイナス金利を導入することでユーロ安誘導を打ち出したため、ユーロ売り・円買い圧力を回避する措置として、日本銀行による追加緩和策が予想されている。

【ウクライナ情勢】
 7日にポロシェンコ新ウクライナ政権が発足するが、ウクライナ東部では、ウクラ
イナ軍と親露武装勢力との武力衝突が激化しつつある。ウクライナ東部での紛争が激化した場合、リスク回避の円買い圧力が強まることになる。

【本邦機関投資家の外貨建て資産投資】
 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による外貨建て資産への投資増額観測が高まっていることで、本邦機関投資家による新規の外貨建て資産への投資増額が期待さている。

 6月9日-13日に発表予定の主要経済指標のポイントは次の通り。

関連記事

トピックス

前回は歓喜の中心にいた3人だが…
《2026年WBCで連覇を目指す侍ジャパン》山本由伸も佐々木朗希も大谷翔平も投げられない? 激闘を制したドジャースの日本人トリオに立ちはだかるいくつもの壁
週刊ポスト
高市早苗首相(時事通信フォト)
高市早苗首相、16年前にフジテレビで披露したX JAPAN『Rusty Nail』の“完全になりきっていた”絶賛パフォーマンスの一方「後悔を感じている」か
女性セブン
2025年九州場所
《デヴィ夫人はマス席だったが…》九州場所の向正面に「溜席の着物美人」が姿を見せる 四股名入りの「ジェラートピケ浴衣地ワンピース女性」も登場 チケット不足のなか15日間の観戦をどう続けるかが注目
NEWSポストセブン
安福久美子容疑者(69)の高場悟さんに対する”執着”が事件につながった(左:共同通信)
「『あまり外に出られない。ごめんね』と…」”普通の主婦”だった安福久美子容疑者の「26年間の隠伏での変化」、知人は「普段どおりの生活が“透明人間”になる手段だったのか…」《名古屋主婦殺人》
NEWSポストセブン
「第44回全国豊かな海づくり大会」に出席された(2025年11月9日、撮影/JMPA)
《海づくり大会ご出席》皇后雅子さま、毎年恒例の“海”コーデ 今年はエメラルドブルーのセットアップをお召しに 白が爽やかさを演出し、装飾のブレードでメリハリをつける
NEWSポストセブン
昨年8月末にフジテレビを退社した元アナウンサーの渡邊渚さん
「今この瞬間を感じる」──PTSDを乗り越えた渡邊渚さんが綴る「ひたむきに刺し子」の効果
NEWSポストセブン
三田寛子と能條愛未は同じアイドル出身(右は時事通信)
《中村橋之助が婚約発表》三田寛子が元乃木坂46・能條愛未に伝えた「安心しなさい」の意味…夫・芝翫の不倫報道でも揺るがなかった“家族としての思い”
NEWSポストセブン
三重県を訪問された天皇皇后両陛下(2025年11月8日、撮影/JMPA)
「秋らしいブラウンコーデも素敵」皇后雅子さま、ワントーンコーデに取り入れたのは30年以上ご愛用の「フェラガモのバッグ」
NEWSポストセブン
八田容疑者の祖母がNEWSポストセブンの取材に応じた(『大分県別府市大学生死亡ひき逃げ事件早期解決を願う会』公式Xより)
《別府・ひき逃げ殺人》大分県警が八田與一容疑者を「海底ゴミ引き揚げ」 で“徹底捜査”か、漁港関係者が話す”手がかり発見の可能性”「過去に骨が見つかったのは1回」
愛子さま(撮影/JMPA)
愛子さま、母校の学園祭に“秋の休日スタイル”で参加 出店でカリカリチーズ棒を購入、ラップバトルもご観覧 リラックスされたご様子でリフレッシュタイムを満喫 
女性セブン
悠仁さま(撮影/JMPA)
悠仁さま、筑波大学の学園祭を満喫 ご学友と会場を回り、写真撮影の依頼にも快く応対 深い時間までファミレスでおしゃべりに興じ、自転車で颯爽と帰宅 
女性セブン
クマによる被害が相次いでいる(getty images/「クマダス」より)
「胃の内容物の多くは人肉だった」「(遺体に)餌として喰われた痕跡が確認」十和利山熊襲撃事件、人間の味を覚えた“複数”のツキノワグマが起こした惨劇《本州最悪の被害》
NEWSポストセブン