ビジネス

ホテルの予約 宿泊サイトより公式HPのほうがお得なケースも

ネットエージェントでは特典なし(ワシントンホテルプラザ)

 夏休み期間中、混雑するホテルの空き部屋探しに苦労した人も多いだろう。最近では割安の宿泊予約サイトを利用する人が急増しているが、実はお目当てのホテルの“公式サイト”で直接予約したほうがお得なケースがあるのをご存じだろうか。

『365日365ホテル(上)』(マガジンハウス)などの著書があるホテル評論家の瀧澤信秋氏が、最新のホテル予約事情をレポートする。

 * * *
 ホテルの予約ではネットエージェントを利用するのが今や一般的である。ネットエージェントとは、楽天トラベルやじゃらんなどに代表される「宿泊予約サイト」である。

 ホテルの正規料金よりも相当割り引かれた料金設定で、多彩な宿泊プランが提供されている。ホテルの予約サイトを利用すれば、電話などで直接ホテルへ予約し正規料金で利用することをバカらしく感じるだろう。

 10年ほど前から一般に周知されてきた宿泊予約サイトであるが、インターネットの普及により各サイトは提携ホテル数や会員へのサービスを拡充している。

 実勢料金の安さやホテル間の比較ができること、またオンラインレビュー(口コミ)でホテルの実態が分かることなどから利用者の人気を博し、特にここ数年様々な業者が参入し会員獲得にしのぎを削っている。

 宿泊予約サイトの運営会社は、ホテルから卸してもらった商品を売る「旅行会社」である。ホテル本体では宣伝力や営業力も限られるので、そうした手間や経費も勘案し予約サイトへ安く卸され、我々が目にする格安の割引料金となってあらわれる。

 だが、予約サイトに頼らざるを得ないホテルとしては、ホテル間での価格競争の中ギリギリまで安く卸したうえに、支払う手数料の値上げが経営を圧迫している例もある。

 このようなことから最近では公式サイト上で、ネットエージェントを経由しない公式サイトからの予約に限り「最安値宣言」「ベストレート保証」を謳うベストレートギャランティーといった取り組みがなされ、最安値を大きく打ち出すホテルが急増している。

 ホテルは予約サイトへ宿泊料金の約10パーセントの成約手数料を支払う仕組みとなっている。例えば、宿泊予約サイト経由5000円の宿泊プランで送客を受ければ手数料の500円を予約サイトへ支払うことになる。

 そこで、ホテル公式サイトで宿泊予約サイトと同等の客室を4700円で提供すれば、ホテルは500円の手数料を支払うところ300円の負担で済むことになり利用者は300円安く利用できるというわけだ。

(予約サイトによって成約手数料は異なり規約やポイント利用その他複雑なシステムがあることを付言する)

関連記事

トピックス

夜の街にも”台湾有事発言”の煽りが...?(時事通信フォト)
《“訪日控え”で夜の街も大ピンチ?》上野の高級チャイナパブに波及する高市発言の影響「ボトルは『山崎』、20万〜30万円の会計はざら」「お金持ち中国人は余裕があって安心」
NEWSポストセブン
東京デフリンピックの水泳競技を観戦された天皇皇后両陛下と長女・愛子さま(2025年11月25日、撮影/JMPA)
《手話で応援も》天皇ご一家の観戦コーデ 雅子さまはワインレッド、愛子さまはペールピンク 定番カラーでも統一感がある理由
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんを支える「絶対的味方」の存在とは
《ドッグフードビジネスを展開していた》大谷翔平のファミリー財団に“協力するはずだった人物”…真美子さんとも仲良く観戦の過去、現在は“動向がわからない”
NEWSポストセブン
山上徹也被告(共同通信社)
「金の無心をする時にのみ連絡」「断ると腕にしがみついて…」山上徹也被告の妹が証言した“母へのリアルな感情”と“家庭への絶望”【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
被害者の女性と”関係のもつれ”があったのか...
《赤坂ライブハウス殺人未遂》「長男としてのプレッシャーもあったのかも」陸上自衛官・大津陽一郎容疑者の “恵まれた生育環境”、不倫が信じられない「家族仲のよさ」
NEWSポストセブン
悠仁さま(2025年11月日、写真/JMPA)
《初めての離島でのご公務》悠仁さま、デフリンピック観戦で紀子さまと伊豆大島へ 「大丈夫!勝つ!」とオリエンテーリングの選手を手話で応援 
女性セブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(読者提供)
《足立暴走男の母親が涙の謝罪》「医師から運転を止められていた」母が語った“事件の背景\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\\"とは
NEWSポストセブン
大谷翔平が次のWBC出場へ 真美子さんの帰国は実現するのか(左・時事通信フォト)
《大谷翔平選手交えたLINEグループでやりとりも》真美子さん、産後対面できていないラガーマン兄は九州に…日本帰国のタイミングは
NEWSポストセブン
高市早苗首相(時事通信フォト)
《日中外交で露呈》安倍元首相にあって高市首相になかったもの…親中派不在で盛り上がる自民党内「支持率はもっと上がる」
NEWSポストセブン
11月24日0時半ごろ、東京都足立区梅島の国道でひき逃げ事故が発生した(現場写真/読者提供)
【“分厚い黒ジャケット男” の映像入手】「AED持ってきて!」2人死亡・足立暴走男が犯行直前に見せた“奇妙な”行動
NEWSポストセブン
高市早苗首相の「台湾有事」発言以降、日中関係の悪化が止まらない(時事通信フォト)
「現地の中国人たちは冷めて見ている人がほとんど」日中関係に緊張高まるも…日本人駐在員が明かしたリアルな反応
NEWSポストセブン
10月22日、殺人未遂の疑いで東京都練馬区の国家公務員・大津陽一郎容疑者(43)が逮捕された(時事通信フォト/共同通信)
《赤坂ライブハウス刺傷》「2~3日帰らないときもあったみたいだけど…」家族思いの妻子もち自衛官がなぜ”待ち伏せ犯行”…、親族が語る容疑者の人物像とは
NEWSポストセブン