宿題代行屋Q代表・板津知直氏は、教師の姿勢を批判する。

「私は過去に12年間の塾講師経験があります。当時から、子供への説明や宿題の出し方は色々と工夫してきた。しかし最近の教師はそういった余裕がないように思います。時間がないことも事実なのでしょうが、その影響が宿題にも表われている。生徒個人個人に向けて宿題を出すとまではいかなくとも、学習レベルごとにグループ分けして宿題を出すなどの工夫をしてもいいのではないでしょうか」

 提出された宿題の扱いも家庭でのやる気を失わせる原因になっている。義家弘介氏がいう。

「『自由研究』などはクラスで発表することもなく、ほとんど評価の対象になっていません。何のための宿題なのかわからずに取り組んでいる子供たちも多い」

 実際、夏休み明けの学校では、自由研究や工作は単に廊下に並べられるだけ。絵日記に至っては提出したらそれでおしまいというケースがほとんどだ。都内の公立小学校教師は、「細かく採点している時間はとてもありません」という。

 毎年同じ課題を出すから代行業者のデータベースが蓄積され、どんどん安価でスピーディな納品が可能になる。仮にそのまま提出しても細かくチェックしないからバレない。教師たちの怠慢が代行業者の仕事を助けている側面は見逃せない。

※週刊ポスト2014年9月19・26日号

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