ビジネス

大儲けした投資家 投資勉強会では格安居酒屋でクーポン持参

 一言でお金持ちといっても様々なタイプの人がいる。たとえば、「投資で成功したお金持ち」。彼らは普段何を考え、どんな行動をしているのか。これまで多くの資産家たちの家計相談を受けてきた「家計の見直し相談センター」の藤川太氏が、実例をもとに紹介する。

 * * *
 株やFX(外国為替証拠金取引)、不動産などへの投資で大儲けした投資家タイプのお金持ちの趣味は、もちろん投資です。余分なお金を使うくらいなら、とにかく投資に回す傾向が目立ちます。だから意外と金銭にシビアな人が多いですね。

 ある投資の勉強会に私が顔を出した時の話です。驚くことに、その会場はどこにでもあるようなチェーン居酒屋でした。しかも、席に着いた途端、みなさん一斉にクーポン券を何枚も出してきて、格安店でさらに安く済まそうとするのです。

 投資に対しては、数千万円、数億円レベルの資金をまったく惜しまないのに、それ以外はとことんお金を使わない。車も持たず、「住まいさえあれば生きていける」などとして、唯一の高い買い物が高級マンションという人も結構います。それも本業が投資家ではなかなかローンが組めませんから、現金で一括購入するケースがほとんどです。

 ただし、不動産投資で成功している人は別です。数億円にも上る複数の物件を所有し、そこで得られる家賃収入からローン返済や諸経費を差し引いても5000万円ほどの年収があるAさんは、不動産投資のための会社を設立しています。節税目的で経費を使わなくてはいけないため、車を所有し、高級店で外食して接待交際費を計上する機会も少なくありません。

 Aさんの場合、自宅は持ち家ではなく借家です。利回りで考えると、自宅を購入するよりも、不動産投資の家賃収入から自宅の家賃を払った方が有利になるからです。「賃貸住宅なら家族の変化にも対応できるし、いつでも好きなところに住める」とAさんはいいます。

 ところで、投資家タイプの悩みで意外に聞くのが結婚問題。どうしても不安定さが付きまといますし、大金を手にした後は「自分のお金が目的なのでは?」と疑り深くなることも多いようです。そのため、独身が多いのです。

 株やFXなどで一財産を築いたBさんもそのひとり。「これだ」と決めた相手の親が結婚を許してくれず、Bさんは投資家を引退して地元の役場に就職して、どうにか結婚を認めてもらいました。ただ、そんなBさんがいまになって「普通に働くと月20万円ほどしかもらえないんですね」としみじみ語っていたのが印象的でした。

※マネーポスト2014年秋号

関連キーワード

関連記事

トピックス

独走でチームを優勝へと導いた阪神・藤川球児監督(時事通信フォト)
《いきなり名将》阪神・藤川球児監督の原点をたどる ベンチで平然としているのは「喜怒哀楽を出すな」という高知商時代の教えの影響か
週刊ポスト
容疑者のアカウントでは垢抜けていく過程をコンテンツにしていた(TikTokより)
「生徒の間でも“大事件”と騒ぎに…」「メガネで地味な先生」教え子が語った大平なる美容疑者の素顔 《30歳女教師が“パパ活”で700万円詐取》
NEWSポストセブン
西岡徳馬(左)と共演した舞台『愚かな女』(西武劇場)
《没後40年》夏目雅子さんの最後の舞台で共演した西岡徳馬が語るその魅力と思い出「圧倒されたプロ意識と芝居への情熱」「生きていたら、日本を代表する大女優になっていた」
週刊ポスト
ロッテの美馬学投手(38)が今シーズン限りで現役を引退することを発表した(時事通信フォト、写真は2019年の入団会見)
《手術6回のロッテ・美馬学が引退》「素敵な景色を見せてくれた」国民的アニメの主題歌を歌った元ガールズバンド美人妻の想い
NEWSポストセブン
《悠仁さま成年式》雅子さまが魅せたオールホワイトコーデ、 夜はゴールドのセットアップ 愛子さまは可愛らしいペールピンクをチョイス
《悠仁さま成年式》雅子さまが魅せたオールホワイトコーデ、 夜はゴールドのセットアップ 愛子さまは可愛らしいペールピンクをチョイス
NEWSポストセブン
LUNA SEA・真矢
と元モー娘。・石黒彩(Instagramより)
《80歳になる金婚式までがんばってほしい》脳腫瘍公表のLUNA SEA・真矢へ愛妻・元モー娘。石黒彩の願い「妻へのプレゼントにウェディングドレスで銀婚式」
NEWSポストセブン
昨年10月の総裁選で石破首相と一騎打ちとなった高市早苗氏(時事通信フォト)
「高市早苗氏という“最後の切り札”を出すか、小泉進次郎氏で“延命”するか…」フィフィ氏が分析する総裁選の“ウラの争点”【石破茂首相が辞任表明】
NEWSポストセブン
万博で身につけた”天然うるし珠イヤリング“(2025年8月23日、撮影/JMPA)
《“佳子さま売れ”のなぜ?》2990円ニット、5500円イヤリング…プチプラで華やかに見せるファッションリーダーぶり
NEWSポストセブン
次の首相の後任はどうなるのか(時事通信フォト)
《自民党総裁有力候補に党内から不安》高市早苗氏は「右過ぎて参政党と連立なんてことも言い出しかねない」、小泉進次郎氏は「中身の薄さはいかんともしがたい」の評
NEWSポストセブン
阪神の中野拓夢(時事通信フォト)
《阪神優勝の立役者》選手会長・中野拓夢を献身的に支える“3歳年上のインスタグラマー妻”が貫く「徹底した配慮」
NEWSポストセブン
朝比ライオさん
《マルチ2世家族の壮絶な実態》「母は姉の制服を切り刻み…」「包丁を手に『アンタを殺して私も死ぬ』と」京大合格も就職も母の“アップへの成果報告”に利用された
NEWSポストセブン
ブリトニー・スピアーズ(時事通信フォト)
《ブリトニー・スピアーズの現在》“スケ感がスゴい”レオタード姿を公開…腰をくねらせ胸元をさすって踊る様子に「誰か助けてあげられないか?」とファンが心配 
NEWSポストセブン