国内

小渕松島辞任 あれこれ語らない人が最も出世しそうに見える

 小渕優子経済産業相、松島みどり法相が大臣を辞任した。政治家の辞任をどう捉えるか。コラムニスト石原壮一郎氏が、辞任騒動の語り方で「出世の見込み」をこっそり判断する。

 * * *
 よくわかりませんが、大ざっぱな印象としては「どうでもよさそうなこと」を騒ぎ立てられて、小渕優子衆議院議員が20日に経済産業相を辞任しました。小渕議員を擁護するつもりも攻撃するつもりも、特定の政党を支持するつもりも批判するつもりもありませんけど、大昔から飽きずに似たようなことを繰り返していて、攻撃する方に対してもされる方に対しても「まあ、好きにやってください」という気持ちになります。

 そんな頭の悪そうな感想はさておき、政治の世界でこういう騒動が起きると、同僚や上司がもっともらしい見解を語り出します。ムキになって議論しても、対抗意識丸出しで別の見解を述べても、疲れるだけで得るものは何もありません。適当に相槌を打ちながら、その人がどう語るかによって、心の中でこっそり「人となりや出世の見込み」を判断しましょう。それが、よくある政治スキャンダルを大人として有効に活用する方法です。

「不明朗な支出があるなんてケシカラン!」と腹を立てている人は、素直でいい人かもしれませんが、そこまで単純だと出世はできないでしょう。「小渕優子って、しばらく見ないうちに、けっこうきれいになったよね。えっ、今40歳!? いいね、いいねー」と、騒動の中身には何の興味もなく小渕議員のルックスだけを話題にしたがる人も、もしかしたらとてつもない大物かもしれませんが、ほとんどの場合は出世の可能性は低そうです。

「あれは、これこれこういう力学が働いて、こんなふうにハメられたんだ」と、訳知り顔で裏事情を解説したがるタイプは、面倒な社内政治に対しても疑問を持つより上手に立ち回ることに情熱を傾けるので、それなりに出世するでしょう。ただ、サラリーマンの嫌なところを煮しめたような陰険な上司になりそうだし、大きな出世はたぶんしません。

 あんまりいないと思いますが、辞任に追い込んだ野党を手放しで称賛して、拡大解釈しまくりの楽観的な展望を熱く述べるタイプも、出世の見込みは薄いかも。世の中や会社への恨みつらみが多いわりには自分では何もしない手合いが多いので、ほどほどの距離を保って付き合わないと随所でイラッとさせられるでしょう。小渕議員が進めようとした原発に関する政策とからめて、ややこしい陰謀論を言い出すタイプも同様です。

関連記事

トピックス

鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《デートではお揃い服》お泊まり報道の永瀬廉と浜辺美波、「24時間テレビ」放送中に配慮が見られた“チャリT”のカラー問題
NEWSポストセブン
経済同友会の定例会見でサプリ購入を巡り警察の捜査を受けたことに関し、頭を下げる同会の新浪剛史代表幹事。9月3日(時事通信フォト)
《苦しい弁明》“違法薬物疑惑”のサントリー元会長・新浪剛史氏 臨床心理士が注目した会見での表情と“権威バイアス”
NEWSポストセブン
海外のアダルトサイトを通じてわいせつな行為をしているところを生配信したとして男女4人が逮捕された(海外サイトの公式サイトより)
《公然わいせつ容疑で男女4人逮捕》100人超える女性が在籍、“丸出し”配信を「黙認」した社長は高級マンションに会社登記を移して
NEWSポストセブン
2才の誕生日を迎えた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
【9月6日で19才に】悠仁さま、40年ぶりの成年式へ 御料牧場、小学校の行事、初海外のブータン、伊勢新宮をご参拝、部活動…歩まれてきた19年を振り返る 
女性セブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
「同棲していたのは小柄な彼女」大麻所持容疑の清水尋也容疑者“家賃15万円自宅アパート”緊迫のガサ当日「『ブーッ!』早朝、大きなクラクションが鳴った」《大家が証言》
NEWSポストセブン
当時の水原とのスタバでの交流について語ったボウヤー
「大谷翔平の名前で日本酒を売りたいんだ、どうかな」26億円を詐取した違法胴元・ボウヤーが明かす、当時の水原一平に迫っていた“大谷マネーへの触手”
NEWSポストセブン
麻薬取締法違反で逮捕された俳優の清水尋也容疑者(26)
《同居女性も容疑を認める》清水尋也容疑者(26)Hip-hopに支えられた「私生活」、関係者が語る“仕事と切り離したプライベートの顔”【大麻所持の疑いで逮捕】
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン
賭博の胴元・ボウヤーが暴露本を出版していた
大谷翔平から26億円を掠めた違法胴元・ボウヤーが“暴露本”を出版していた!「日本でも売りたい」“大谷と水原一平の真実”の章に書かれた意外な内容
NEWSポストセブン
ロコ・ソラーレ(時事通信フォト)
《メンバーの夫が顔面骨折の交通事故も》試練乗り越えてロコ・ソラーレがミラノ五輪日本代表決定戦に挑む、わずかなオフに過ごした「充実の夫婦時間」
NEWSポストセブン
サークル活動にも精を出しているという悠仁さま(写真/共同通信社)
悠仁さまの筑波大キャンパスライフ、上級生の間では「顔がかっこいい」と話題に バドミントンサークル内で呼ばれる“あだ名”とは
週刊ポスト
米カリフォルニア州のバーバンク警察は連続“尻嗅ぎ犯”を逮捕した(TikTokより)
《書店で女性のお尻を嗅ぐ動画が拡散》“連続尻嗅ぎ犯” クラウダー容疑者の卑劣な犯行【日本でも社会問題“触らない痴漢”】
NEWSポストセブン