生まれたばかりの赤ちゃんを母親の胸に抱かせて管理させる「カンガルーケア」(早期母子接触)と人工乳を一切与えないで育てる「完全母乳」、そして新生児室ではなく出産直後から母親の側で添い寝させる「母子同室」の3点セットが、厚生労働省が国策として推進してきた新生児管理だ。久保田医師が「赤ちゃんを危険にさらしている」と警告するこの3点セットは、いまだに多くの病院や産院で実践されている。男児の父親は語る。
「病院側の説明は『低血糖』など栄養不足を否定し、原因不明の呼吸停止による乳幼児突発性危急状態(ALTE)と主張し原因不明といわれました。しかし、せめて病院側が必要な経過観察を行なっていれば事故は防げたはずです。
誰よりもつらい思いをしているのは息子です。こんな悲しみは私たちの子供で最後にしてほしい。日本全国のすべての病院やクリニックで改善や対応に取り組んでいただくことを切に願います」
※週刊ポスト2014年11月7日号