芸能

ずん飯尾和樹 影響を受けたとんねるず石橋貴明の言葉明かす

とんねるず石橋貴明の言葉について明かす、ずんの飯尾和樹

 とぼけた間でボケをかますといった芸風がウケ、数多くのバラエティー番組で活躍しているお笑いコンビ・ずんの飯尾和樹(46才)。とんねるずやネプチューン、キャイ~ンといった人気芸人たちと絡むことも多い。これほどまでに活躍できる背景には独自の人脈力があった。シリーズ「転機」の今回は、飯尾がさまざまな芸人たちとの交流でつちかった仕事術を紹介する。

――とんねるずとも番組で絡むことが多いようですが、プライベートでもつきあいがあるんですか?

飯尾:仕事終わりでたまに飲みに行かせていただくこともありますし、ロケの最中もカメラが回っていないところでいろいろと話します。タカさん(石橋貴明)はTIMさんと一緒の時に「この世界、逆転あるから」って話をしてくれたのが衝撃でした。タカさんいわく「とんねるず消えるな」っていう時期があったそうです。

 その時、『ねるとん紅鯨団』(フジテレビ系)が始まったときに、次のチャンスをつかまなきゃいけないと必死だったって話をしてくれて。とんねるずなんて、ずっと第一線でやってきたと思っていたから、そんな時期があったって驚きでしたね。(明石家)さんま師匠も「毎日がオーディション」って言っているぐらいですし、あれほどまでの大物でもいつつまらないって言われるかわからない、って思っているんだなって感じました。

――先輩から人生哲学を学んでいるんですね。

飯尾:先輩や同期には助けられていますね。出川(哲朗)さんにも初めて出る番組のことを相談したりしますね。出川さんってほとんどの大物MCと絡んでいるじゃないですか。だからお笑い界のご意見番みたいなところがあって、バラエティー番組のカリスマプロデューサーとかが、「最近のうちの番組どうですか?」って相談に来ますから。

 俺も出川さんが助言しているところ、何回か見ましたが、あの口調で「前のノリのほうがよかったね」とかアドバイスしていて。そのあと、その番組、出川さんの言うとおりに変えていたりしますからね。

――まさしく出川師匠ですね。

飯尾:俺が『IPPONグランプリ』(フジテレビ系)に出ることが決まったときもいろいろと言ってくれました。ちょうど出川さんが車で送ってくれたときに、「『IPPONグランプリ』は芸人人生変えてくれる番組だから、収録までの1週間はとにかく『IPPONグランプリ』のことだけ考えて」と。

 よく考えたら出川さんIPPONグランプリ出たことないですけどね(笑い)。あとは「さんまさんは何でも笑いで返してくれるから、なんでもいいから食らいつけ。例え、もごもごしていても、それを面白くしてくれるからと。まるでバッティングコーチのような存在なんですよ。

――バッティングコーチですか。

飯尾:関根勤さんもバッティングコーチですね。俺も限界感じて“そろそろこの世界にいるの無理かな”って思うと、「飯尾くん、あれ面白かったよ」ってほめてくれるんです。関根さんも「20代のころは地獄だったよ」とか、俺が30代半ばのころ、「大将(萩本欽一)から、関根がいい仕事をし始めたのは40代からだなって言われた」など“まだ先があるから頑張れ”ってことをさりげなく励ましてくれるんです。

 まるで知らない間に腰にクッションを入れてくれているような優しさがあって。関根さんがそうやって言ってくれると、まだ頑張れるかなってファイトが出たり。関根さんの助言は痛み止めのようなもんですね。さんま師匠の仕事スタイルも参考になるし、やはりトップに上りつめるような人は懐が深いですね。

――ずんとしての今後はいかがでしょうか?

飯尾:ずんは送りバンドがうまい芸人なのかなって思います。とんねるずさんやお笑いビック3(タモリ、明石家さんま、ビートたけし)のようなところまでいくと、背負うものが違いますからね。タモリさんなんて『笑っていいとも!』(フジテレビ系)が終わるとなったとき、テレフォンショッキングに飾られる花の花屋さんのことまで心配して考えていましたから。

 俺はやすとふたりで笑えることをやるだけかなと思います。後輩でも才能のある奴は自分の好きなようにやってくれって思いますね。よく土田(晃之)くんや品川(祐)くんとトークライブをやるんですが、見事にキャラも芸風もかぶらない。彼らは才能もあるし、技術もちゃんとあるからか、“ライバルじゃない”って俺のことも言いますし。

 以前、“ずんを水で例えると?”って質問されたことがありますが、俺はプールの水かなあと。ビッグ3たちがナイアガラとか利根川とか世界や日本を代表する滝や川だったとしたら、俺はいろんな人たちが水質検査をしてくれるプールの水だなあと。みんなが安心して入れるように、いろいろと構ってくれて、ちょっと汚れてきたら薬を入れて消毒してくれるとか。自分ひとりじゃ何も勝負できないかもしれないけれど、周りが構ってくれていることで、頑張れている気がします。

【ずん 飯尾和樹】
1968年12月22日生まれ。東京都出身。2000年、相方のやすとお笑いコンビずんを結成。コンビとしての活動以外にピンでも活躍。『 びっくりぃむ』(テレビ朝日系)や『マネースクープ』(フジテレビ系)など多数のバラエティー番組に出演。また子供番組『シャキーン』(NHK Eテレ)『メレンゲの気持ち』の「家族の歳時記」(日本テレビ系)などでナレーションも担当。俳優としても活動し、来春公開予定の関根勤初監督作『騒音 THE FIVE OYAJI』にも出演する。

撮影■田中麻以

関連記事

トピックス

第一子を出産した真美子さんと大谷
《デコピンと「ゆったり服」でお出かけ》真美子さん、大谷翔平が明かした「病院通い」に心配の声も…出産直前に見られていた「ポルシェで元気そうな外出」
NEWSポストセブン
花の井役を演じる小芝風花(NHKホームページより)
“清純派女優”小芝風花が大河『べらぼう』で“妖艶な遊女”役を好演 中国在住の実父に「異国まで届く評判」聞いた
NEWSポストセブン
2000年代からテレビや雑誌の辛口ファッションチェックで広く知られるようになったドン小西さん
《今夏の再婚を告白》デザイナー・ドン小西さんが選んだお相手は元妻「今年70になります」「やっぱり中身だなあ」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「王子と寝ろ」突然のバス事故で“余命4日”ののち命を絶った女性…告発していた“エプスタイン事件”【11歳を含む未成年者250名以上が被害に】
NEWSポストセブン
人気シンガーソングライターの優里(優里の公式HPより)
《音にクレームが》歌手・優里に“ご近所トラブル”「リフォーム後に騒音が…」本人が直撃に語った真相「音を気にかけてはいるんですけど」
NEWSポストセブン
ナンバープレートを折り曲げ集団走行する「旧車會」=[福岡県警提供](時事通信フォト)
《各地で増える”暴走”》駐車場を勝手に旧車會の集合場所とされた飲食店主「100台以上も…他のお客さんが入って来られん」と怒り
NEWSポストセブン
世界中を旅するロリィタモデルの夕霧わかなさん。身長は133センチ
「毎朝起きると服が血まみれに…」身長133センチのロリィタモデル・夕霧わかな(25)が明かした“アトピーの苦悩”、「両親は可哀想と写真を残していない」オシャレを諦めた過去
NEWSポストセブン
キャンパスライフをスタートされた悠仁さま
《5000字超えの意見書が…》悠仁さまが通う筑波大で警備強化、出入り口封鎖も 一般学生からは「厳しすぎて不便」との声
週刊ポスト
事実上の戦力外となった前田健太(時事通信フォト)
《あなたとの旅はエキサイティングだった》戦力外の前田健太投手、元女性アナの年上妻と別居生活 すでに帰国の「惜別SNS英文」の意味深
NEWSポストセブン
エライザちゃんと両親。Facebookには「どうか、みんな、ベイビーを強く抱きしめ、側から離れないでくれ。この悲しみは耐えられない」と綴っている(SNSより)
「この悲しみは耐えられない」生後7か月の赤ちゃんを愛犬・ピットブルが咬殺 議論を呼ぶ“スイッチが入ると相手が死ぬまで離さない”危険性【米国で悲劇、国内の規制は?】
NEWSポストセブン
1992年にデビューし、アイドルグループ「みるく」のメンバーとして活躍したそめやゆきこさん
《熱湯風呂に9回入湯》元アイドル・そめやゆきこ「初海外の現地でセクシー写真集を撮ると言われて…」両親に勘当され抱え続けた“トラウマ”の過去
NEWSポストセブン
左:激太り後の水原被告、右:
【激太りの近況】水原一平氏が収監延期で滞在続ける「家賃2400ドル新居」での“優雅な生活”「テスラに乗り、2匹の愛犬とともに」
NEWSポストセブン