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大ヒット『ベイマックス』感涙理由は兄弟愛、友情、自己犠牲

『アナと雪の女王』は公開17日間で興行収入52億円を突破したが、その興収を16日間で超え、驚異的な人気を博している『妖怪ウォッチ』。その『妖怪』と同公開日ながらジワジワ動員を上げ、公開3週目に『妖怪』を超え興行成績トップに立ったのが『ベイマックス』だ。兄を失った少年と人間を癒すケアロボット・ベイマックスとの交流と冒険が描かれ、「感動する」との声が続出している。見た人が涙した理由とは?

 舞台が「サンフランソウキョウ」で主人公の名前が日本名だと、公開前から話題だった本作。

 謎の事故で兄・タダシが亡くなったことにより深く心を閉ざすことになった主人公・ヒロと、そんな時に現れたタダシが開発した人の心と体を守るベイマックスの物語だ。ベイマックスにより元気を取り戻し、巨悪の存在に気づき、兄のために闘うことを決心したヒロたちの戦隊モノを思わせるアクションシーンもあるなど子供から大人まで楽しめる作品になっている。だが映画のいちばんのポイントはなんといっても「感動した」「泣けた」と多くの人に言わしめるストーリー。劇場にはすすり泣く人があふれている。

 映画評論家のおかむら良さんが感涙ポイントを解説する。

「1つ目は兄弟愛でヒロが兄を亡くし、部屋に閉じこもってしまうシーン。幼い頃に両親を亡くし、唯一の理解者であった兄の死を受け入れられないちょっと生意気な14才が、まだ感情のコントロールができず、深い悲しみを受けている表情から兄を思う愛を感じました。

 2つ目は友情。そんなヒロを後ろから抱きしめるベイマックスのシーンは優しさがあふれ、私的には最も印象深いです。最後はベイマックスの自己犠牲。クライマックスになりますが、自分を犠牲にしてまでヒロを生かそうとするベイマックスの精神はいちばんの泣きポイント。作品自体が泣かそう泣かそうとしない自然な演出になっており、ブワーっと泣くというよりも、ジーンと来るシーンがいくつもちりばめられているように感じました」

※女性セブン2015年1月29日号

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