国内

2015年に日本が先進国から脱落とのCIA予測現実と落合信彦氏

 ウクライナやイスラム国の問題に積極的な関与を避けたことで、アメリカが内向きになってきているとの指摘が出ている。そんなアメリカに依存せざるを得ない日本にどのような危機が迫っているのか、落合信彦氏が解説する。

 * * *
 厭戦気分の蔓延で、アメリカは内向きにならざるを得ない状況にある。世界に目を向ける余裕がないのである。

 そこでいよいよ日本の問題となる。いまの日本にアメリカと対等に交渉できるような政治家はいない。それどころか、安倍晋三はオバマに毛嫌いされている始末だ。

 そんな状態で、孤立主義に陥ったアメリカが日本を手助けするなどあり得ない。これまでアメリカに依存してきた日本はいま、国際的地位が転落する危機に瀕している。

 そのことは、すでに15年も前に予見されていた。2000年の12月、CIAは日本の将来を分析したレポートを出した。そのなかで日本社会が抱える諸々の問題を分析し、結論として「日本は2015年には先進国の地位から脱落するだろう」と予言していたのだ。

 CIAがそうした分析をする場合、セルフ・フルフィリング・プロフィシー(Self fulfilling Prophecy)という、自分の予言が現実となるよう工作を行なうケースがある。

 たとえば1991年、CIAの委託でロチェスター工科大学などが書いた研究レポート「JAPAN2000」は「経済的にアメリカは日本の攻撃に晒されている」と説いたが、その1か月後、野村證券など日本の四大証券会社が大口顧客に損失補填をしていたという「ノムラ・スキャンダル」が発覚した。

 アメリカをはじめとする国際社会は、「日本人はカネのためなら何でもする」と書かれたレポートの通りだと驚き、日本バッシングを始めた。このスキャンダルがCIAの工作によるものだったことは、いまでは公然の秘密である。

 つまり、「日本が2015年に先進国の地位から脱落する」という予言も、このときと同じようにCIAがそれに向けて動いていた可能性はゼロとは言えないのだ。

 日本とアメリカの関係は、かくも厳しい状況にある。そんななかで日本人はといえば、政治家は700億円も無駄金を使った選挙に明け暮れ、若者は海外に出ることを恐れ日本に引きこもっているだけ。

 このままでは、CIAの工作など関係なく、この予言は現実となるだろう。

※SAPIO2015年2月号

トピックス

初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、インスタに投稿されたプライベート感の強い海水浴写真に注目集まる “いいね”は52万件以上 日赤での勤務をおろそかにすることなく公務に邁進
女性セブン
岐路に立たされている田久保眞紀・伊東市長(共同通信)
“田久保派”の元静岡県知事選候補者が証言する “あわや学歴詐称エピソード”「私も〈大卒〉と勝手に書かれた。それくらいアバウト」《伊東市長・学歴詐称疑惑》
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
「少女を島に引き入れ売春斡旋した」悪名高い“ロリータ・エクスプレス”にトランプ大統領は乗ったのか《エプスタイン事件の被害者らが「独自の顧客リスト」作成を宣言》
NEWSポストセブン
東京地裁
“史上最悪の少年犯罪”「女子高生コンクリート詰め事件」逮捕されたカズキ(仮名)が語った信じがたい凌辱行為の全容「女性は恐怖のあまり、殴られるままだった」
NEWSポストセブン
「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路とは…(写真/イメージマート)
【1500万円が戻ってこない…】「高級老人ホーム」に入居したある70代・富裕層男性の末路「経歴自慢をする人々に囲まれ、次第に疲弊して…」
NEWSポストセブン
橋幸夫さんが亡くなった(時事通信フォト)
《「御三家」橋幸夫さん逝去》最後まで愛した荒川区東尾久…体調不良に悩まされながらも参加続けていた“故郷のお祭り”
NEWSポストセブン
麻原が「空中浮揚」したとする写真(公安調査庁「内外情勢の回顧と展望」より)
《ホーリーネームは「ヤソーダラー」》オウム真理教・麻原彰晃の妻、「アレフから送金された資金を管理」と公安が認定 アレフの拠点には「麻原の写真」や教材が多数保管
NEWSポストセブン
”辞めるのやめた”宣言の裏にはある女性支援者の存在があった(共同通信)
「(市議会解散)あれは彼女のシナリオどおりです」伊東市“田久保市長派”の女性実業家が明かす田久保市長の“思惑”「市長に『いま辞めないで』と言ったのは私」
NEWSポストセブン
二刀流復帰は家族のサポートなしにはあり得なかった(getty image/共同通信)
《プールサイドで日向ぼっこ…真美子さんとの幸せ時間》大谷翔平を支える“お店クオリティの料理” 二刀流復帰後に変化した家事の比重…屋外テラスで過ごすLAの夏
NEWSポストセブン
左から広陵高校の34歳新監督・松本氏と新部長・瀧口氏
《広陵高校・暴力問題》謹慎処分のコーチに加え「残りのコーチ2人も退任」していた 中井監督、部長も退任で野球経験のある指導者は「34歳新監督のみ」 160人の部員を指導できるのか
NEWSポストセブン
鉄板焼きデートが目撃されたKing & Princeの永瀬廉、浜辺美波
《デートではお揃い服》お泊まり報道の永瀬廉と浜辺美波、「24時間テレビ」放送中に配慮が見られた“チャリT”のカラー問題
NEWSポストセブン
サントリー新浪剛史会長が辞任したことを発表した(X、時事通信フォト)
大麻成分疑いで“ガサ入れ”があったサントリー・新浪剛史元会長の超高級港区マンション「かつては最上階にカルロス・ゴーンさんも住んでいた」
NEWSポストセブン