ビジネス

ケンタッキーが初めてハンバーグ売る理由 広報に聞いてみた

肉厚なKFCのハンバーグサンド

 品質問題に端を発し、売り上げの落ち込みが止まらない大手ハンバーガーチェーンのマクドナルド。

 そんな“マック離れ”の顧客を取り込もうとしているのか。2月5日、ケンタッキー・フライド・チキン(日本KFC)が『ビストロ風ハンバーグサンド』(単品490円)を発売して話題を呼んでいる。長年、チキン商品が主力のケンタッキーが初めて挑むハンバーガーだけに、発売前から味に対する期待が高まっていたのだ。

 改めて日本KFCの広報室に「なぜ今ハンバーガーなのか?」を聞いたところ、担当者から予想外の答えが返ってきた。

「まず、今回の商品は“ハンバーガー”という概念はなく、レストランで出てくるワンプレートのハンバーグをパンでサンドするイメージで開発しました。

 そのため、肉厚のハンバーグにマッシュルームを隠し味にしたデミグラスソース、それにマッシュポテトにチーズを合わせたアリゴ風ソースも加え、いわば『付け合わせ』的な味も一緒に出せるようにこだわっています」

 おしゃれなカフェやレストランを想起させる「ビストロ風」と銘打っているのは、薄い肉が挟まれた既存のハンバーガーとの違いを明確にしたいという同社の自信が感じられた。さらに、広報担当者はこう続ける。

「当社はこれまでもフィッシュやエビなどチキン以外のサンドメニューを出してきましたし、今回のハンバーグサンドも開発期間に1年半~2年を要しています。あくまでも様々なメニュー拡充を考えるキャンペーンの一環で、昨今の他社状況を意識したものではありません」

 確かにハンバーグサンドはKFC全1163店中、ハンバーグを焼くスチームオーブンレンジが設置してある849店での店舗限定で、予定の商品数量がなくなり次第販売を終了するという。今後レギュラーメニューに加えるかどうかも、「今のところ考えていない」(広報)という。

 では、肝心の味の評価はどうか。

 同社のHPでは有名フレンチシェフの岸田周三氏(「カンテサンス」オーナーシェフ)が、<肉の塊にかぶりついているという印象>と絶賛しているが、当サイトではバーガー研究家の肩書きも持つフードコンサルタントの白根智彦氏に食べてもらった。

「私も完成度は高いと思いました。肉厚のハンバーグがゴマのかかった全粒粉のパンに挟まれて見た目も高級感があります。また、味はアリゴソースが主張し過ぎず、セットのチキンと組み合わせてもしつこい感じはしませんでした」(白根氏)

関連記事

トピックス

雅子さまが三重県をご訪問(共同通信社)
《お洒落とは》フェラガモ歴30年の雅子さま、三重県ご訪問でお持ちの愛用バッグに込められた“美学” 愛子さまにも受け継がれる「サステナブルの心」
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
一般女性との不倫が報じられた中村芝翫
《芝翫と愛人の半同棲にモヤモヤ》中村橋之助、婚約発表のウラで周囲に相談していた「父の不倫状況」…関係者が明かした「現在」とは
NEWSポストセブン
山本由伸選手とモデルのNiki(共同通信/Instagramより)
《噂のパートナーNiki》この1年で変化していた山本由伸との“関係性”「今年は球場で彼女の姿を見なかった」プライバシー警戒を強めるきっかけになった出来事
NEWSポストセブン
送検のため奈良西署を出る山上徹也容疑者(写真/時事通信フォト)
「とにかく献金しなければと…」「ここに安倍首相が来ているかも」山上徹也被告の母親の証言に見られた“統一教会の色濃い影響”、本人は「時折、眉間にシワを寄せて…」【安倍元首相銃撃事件・公判】
NEWSポストセブン
マレーシアのマルチタレント「Namewee(ネームウィー)」(時事通信フォト)
人気ラッパー・ネームウィーが“ナースの女神”殺人事件関与疑惑で当局が拘束、過去には日本人セクシー女優との過激MVも制作《エクスタシー所持で逮捕も》
NEWSポストセブン
デコピンを抱えて試合を観戦する真美子さん(時事通信フォト)
《真美子さんが“晴れ舞台”に選んだハイブラワンピ》大谷翔平、MVP受賞を見届けた“TPOわきまえファッション”【デコピンコーデが話題】
NEWSポストセブン
指定暴力団六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組・司忍組長2月引退》“竹内七代目”誕生の分岐点は「司組長の誕生日」か 抗争終結宣言後も飛び交う「情報戦」 
NEWSポストセブン
部下と“ホテル密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(時事通信フォト/目撃者提供)
《前橋・小川市長が出直し選挙での「出馬」を明言》「ベッドは使ってはいないですけど…」「これは許していただきたい」市長が市民対話会で釈明、市議らは辞職を勧告も 
NEWSポストセブン
活動を再開する河下楽
《独占告白》元関西ジュニア・河下楽、アルバイト掛け持ち生活のなか活動再開へ…退所きっかけとなった騒動については「本当に申し訳ないです」
NEWSポストセブン
ハワイ別荘の裁判が長期化している
《MVP受賞のウラで》大谷翔平、ハワイ別荘泥沼訴訟は長期化か…“真美子さんの誕生日直前に審問”が決定、大谷側は「カウンター訴訟」可能性を明記
NEWSポストセブン
11月1日、学習院大学の学園祭に足を運ばれた愛子さま(時事通信フォト)
《ひっきりなしにイケメンたちが》愛子さま、スマホとパンフを手にテンション爆アゲ…母校の学祭で“メンズアイドル”のパフォーマンスをご観覧
NEWSポストセブン