スポーツ

親方と断絶の白鵬 事実上の「白鵬部屋」で5人の力士束ねる

 春場所で34度目の優勝を狙う平成の大横綱・白鵬だが、史上最多優勝を記録した初場所以降の言動はこれまで「優等生」として知られた彼からは想像できないものばかりだ。

 その裏には、2014年4月に起きた大島部屋(親方は元大関・旭國)の存続問題に端を発した白鵬と宮城野親方との確執があるとされる。モンゴル力士の受け入れを宮城野親方から拒否されて以降、白鵬は各界内で自分の勢力固めに走っているという。

 かつて角界では、日大相撲部出身の日大閥が強かった。しかし現在では、鳥取城北高校OBグループが台頭。幕内から序ノ口まで10人で、筆頭は昨年の九州場所で快進撃を見せた前頭・逸ノ城。このグループに白鵬は大きな影響力を持っている。

 現在、白鵬には4人の内弟子(※注)がいる。初めて内弟子となったのは、鳥取城北高1年生で高校横綱となるなど19のアマタイトルを獲得し2012年3月場所で、幕下付け出しでデビューした大喜鵬(現・山口)。

【※注】将来独立して部屋を持つことを前提に、現役中の力士が見込んだ入門者を師匠に預かってもらう形でとる弟子。独立した時に関取に成長している力士がいると、部屋経営がやりやすくなる。

 2人目は同高相撲部監督の息子で、2013年1月初土俵、今場所新十両に昇進を果たした石浦である。

 山口と石浦は中学・高校の同級生。山口は春日山部屋への入門が内定していたのを、白鵬が城北高監督の後押しで口説き落としたといわれる。一方の石浦は、白鵬が監督に「絶対に関取にする」と確約して内弟子にとった。

 その後、白鵬は2013年の初場所初土俵の原田に続き、同春場所でも鳥取城北高OBの谷川山を4人目の内弟子として入門させている。

「今や白鵬は、有力な力士供給源である鳥取城北ルートを掌握しただけでなく、12人の力士が所属する宮城野部屋の中に、事実上自分を含めた5人の“白鵬部屋”力士を抱えている。

 宮城野親方は白鵬の内弟子たちには何も指導できない。部屋は分裂状態です」(相撲ジャーナリスト)

※週刊ポスト2015年3月20日号

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト