いつも原稿をきちんと読んでにこやかに進行する。可愛らしい笑顔だけど、ちゃらちゃら着飾ることはせず、妙な自己アピールもせず。原稿読みが終われば、MCの脇にじっとおとなしく立っている。目立たない。けれど、いじけているわけではまったくない。素直な、自然体。あの人は、いったい誰?
と調べて確認しました。その名前は江藤愛さん。
それがなんと、田中さんと同じ青山大学出身、しかも同期入社。江藤さんが2006年の準ミス青山、田中さんは2007年の準ミス青山だとか。あまりに共通点が多くてびっくりです。とは言っても、二人の自己演出力のベクトルはまったく逆むき。そこが実に面白い。
江藤さんの「演じない」制御力。それも自己演出力の一つです。いや、ある意味江藤さんの演出力の方が、田中さんよりパワフル、と言えるのかもしれない。女子アナにとって、「押し出す」ことよりも「引き算」の方が、よりたくさんのエネルギーを必要とするのですから。
人生はしばしば舞台にたとえられますが、アナウンサーという職業は多数の人に見られる仕事。人前でどんな自分を見せるのかを、決めなければなりません。そんなアナたちにとって、番組とはまさしく「舞台」。新年度がスタートし、これからアナたちがどんな表現や演技によって、新しい番組の空気を創り出していくのか。お芝居を見ているように楽しみたいと思います。