ビジネス

エナジー系を脅かす強炭酸飲料 カルピス、メッツ、ペプシも

炭酸飲料は「強い刺激」ニーズが高まっている

 健康志向の高まりとともに、無糖や果汁入りといった炭酸飲料市場が拡大していることは当サイトでも報じてきたが、夏に向けて新たに店頭を賑わせそうなのが“強め炭酸”の商品だ。

 通常よりも炭酸ガス圧を高めた新商品は、すでに昨年より続々と登場していた。

「カルピスソーダ」(カルピス)の派生商品でキレのある味わいを前面に打ち出した「カルピスソーダNEO」や、サントリー食品インターナショナルの主力ブランド「C.C.レモン」も飲み応えや刺激を強調した「C.C.レモン ゴールド」をシリーズに加えた。

 単に炭酸を強めただけではない新しい潮流も生まれている。カルピスソーダは2012年からビタミンB群、アルギニンなどを配合したエナジードリンク市場に参戦。また、CCレモンゴールドもレモン50個分のビタミンCとローヤルゼリーエキスが入っている。

 近年、人気が高まり続け、400億円市場になっているエナジードリンクの牙城をも切り崩そうという狙いが透けて見える。

 飲料総研の宮下和浩取締役が解説する。

「エナジードリンクのカテゴリーは『レッドブル・エナジードリンク』と『モンスターエナジー』の2大ブランドが強力すぎて太刀打ちできない状況が続いていますが、今年4月に大正製薬がリニューアルした『RAIZIN(ライジン)』のように、強力炭酸とショウガの“ガツンとくる辛口”が受けて大健闘している商品もあります。

 もともと炭酸飲料はポジティブな気分になりたいときに飲む人が多いため、エナジードリンクの需要と重なっています。知名度のあるブランドの派生商品として炭酸や元気成分を強めていけば、エナジードリンク人気に便乗することができるのです」

 そうした流れに乗り遅れまいと、メッツブランドで知られるキリンビバレッジも、豊富なビタミンCで栄養補給炭酸を謡う「キリンメッツ アルギニンVパワフルエナジー」を5月19日に発売したばかり。

 メッツはオレンジ、グレープ、ライチなど毎月のように新フレーバーを登場させているが、ネット上では「メッツ特有の炭酸が強くておいしい」と評判も上々だ。

また、前出のカルピスも爽快なキレ味にこだわったという「カルピスソーダ 大人のキレ味 グレープフルーツ」を追加し、ブランドのさらなる強化を図る。

関連キーワード

関連記事

トピックス

若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「正しい保守のあり方」「政権の右傾化への憂慮」などについて語った前外相。岩屋毅氏
「高市首相は中国の誤解を解くために説明すべき」「右傾化すれば政権を問わずアラートを出す」前外相・岩屋毅氏がピシャリ《“存立危機事態”発言を中学生記者が直撃》
NEWSポストセブン
3児の母となった加藤あい(43)
3児の母となった加藤あいが語る「母親として強くなってきた」 楽観的に子育てを楽しむ姿勢と「好奇心を大切にしてほしい」の思い
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
過去にも”ストーカー殺人未遂”で逮捕されていた谷本将志容疑者(35)。判決文にはその衝撃の犯行内容が記されていた(共同通信)
神戸ストーカー刺殺“金髪メッシュ男” 谷本将志被告が起訴、「娘がいない日常に慣れることはありません」被害者の両親が明かした“癒えぬ悲しみ”
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
木瀬親方
木瀬親方が弟子の暴力問題の「2階級降格」で理事選への出馬が絶望的に 出羽海一門は候補者調整遅れていたが、元大関・栃東の玉ノ井親方が理事の有力候補に
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
高石あかりを撮り下ろし&インタビュー
『ばけばけ』ヒロイン・高石あかり・撮り下ろし&インタビュー 「2人がどう結ばれ、『うらめしい。けど、すばらしい日々』を歩いていくのか。最後まで見守っていただけたら嬉しいです!」
週刊ポスト
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン