芸能

渡辺謙「安全なところより、どこまでいけるかあがいていたい」

 日本を代表する俳優・渡辺謙(55才)。世界を股にかけて活躍する渡辺は、2度の大病を経験している。

「絶対俳優として戻るんだ。俳優として何か作品を残すべく、命をもらうんだという決意で2回目の(白血病の)治療をした」(NHK『プロフェッショナル仕事の流儀』より)

 29才。初主演を務めるはずだった映画『天と地と』の撮影中に急性骨髄性白血病を発症し、降板。5か月入院し、抗がん剤治療を続け、撮影現場に戻るまで回復したものの、5年後に再び発症した。渡辺はそのときの決意をこう話したのだ。

 役者として生きることへの思いをより強くした彼は、ハリウッドにも進出、世界に知られることとなる。

「やっぱり俳優として生きていないとダメとは言わないけれど、やっぱりそこにこそぼくが生きている価値とか意味があるんじゃないかなってすごく思えた」(同前)

 そんな彼が55才になって挑戦したのが、ブロードウェイミュージカル『王様と私』だ。

「安全なところにいるより、どこまでいけるかあがいていきたい」

 準備のためにニューヨークで一人暮らしを始めたのは開幕4か月前だった。連日の厳しい稽古、プレッシャーと闘い、体調管理のために自炊して弁当まで持参、うめき声を上げながらトレーニングし続ける壮絶な姿が報じられた。

 6月8日、アメリカ演劇界最高峰のトニー賞が発表された。同作品は9部門中4部門を制する。

 6度目のノミネーションで主演女優賞を受賞した共演のケリー・オハラ(39)はスピーチで「渡辺謙は私の王様です」と語りかけた。

 客席で涙した渡辺に誰もが大きな拍手を送った。

※女性セブン2015年6月25日号

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