まずは、出会ったきっかけや第一印象、最初のデートの行き先などを尋ねます。心の底からどうでもいい情報ですが、ひるんではいけません。いろいろ聞いていたら、アプローチの仕方があまりにもしつこかったとか、女性の側があまりにも思い上がった対応をしていたとか、思わず「アホか、お前ら」と言いたくなる瞬間がたぶん何度もあります。
そんなときは素直に「バカじゃないの」「よくやるよねー」と罵倒しましょう。こっちとしてはノロケ話を聞かされてウンザリしている気持ちが少しは晴れるし、向こうは向こうで罵倒が幸せの再確認につながって喜んでくれるので一石二鳥です。
必ずやっておきたいのが、椅子から転げ落ちるというお約束の儀式。きっかけは、たとえば「そしたらこいつがメールに気づいてなくてさあ」といった凡庸なエピソードでかまいません。ケガをしたりものを壊したりしないように気を付けつつ、なるべく派手に椅子から転げ落ちましょう。あなたのそんな姿が『新婚さんいらっしゃい!』を連想させて、カップルは自分たちの幸せをあらためて噛みしめてくれるはず。
やがてそのカップルが倦怠期を迎えたり破局したりしたときには、浮かれていた時期のあなたの対応がいかに大人のやさしさに満ちていたか、きっと気づくことができます。その日を楽しみに、たくさんいじってあげましょう。いや、楽しみにしちゃいけませんね。