なべ:替え玉というやりかたは、聞いていませんでした。大学入学式の前日くらいに、写真がおかしいと大学に呼ばれて知ったんです。

――写真がどうおかしかったんですか?

なべ:受験票とテストを受ける用の、2枚書類があるんですけど、ぼくと違う人の写真が、それぞれに貼ってあったんです。それで、写真がおかしいぞと。相撲部に推薦入学するということになっていて、写真もぼくと少しも似ていないんです(笑い)。

――今となっては、入学する前に発覚してよかったと思いますか?

なべ:入ったところで学力もついていけないと思いますし、そこでできた友達にずっと嘘をついて生活することになってしまうので、結局どこかでカミングアウトしていたと思います。そう考えると、あれでよかったと思いますね。

――お父さんが謝罪会見をしていましたが、テレビで見ていましたか?

なべ:見ていました。すぐに嘘を言っているとわかったので、「なんてことを言ってるんだ」って思いましたよ。バレる以前の問題で、信じる人なんか誰一人いないような言い訳でしたから。これはちょっとやばいな、世間様に対して、火に油を注いだぞって思いました。

――見知らぬ紳士が、善意で裏口入学をもちかけてきた、という内容でしたね。すぐに撤回の会見を開いていましたけども。

なべ:そんなバカなって話ですよ。しかもそのとき、父は旅公演で、『一心太助』っていう芝居をしていたんです。「俺は正直者の味方だい、嘘つきは大っ嫌いだい」というのが決め台詞だったんですけど、「お前が嘘つきじゃないか!」って、客席から総ツッコミだったそうです。

――当時の報道ではやかんさんは素人で、顔は出ていませんね。騒動の渦中に自分が置かれるんじゃないかという恐怖はありましたか?

なべ:恐怖というより、雑誌などに色々と嘘を書かれるのが嫌で。たとえば、“ひきこもりのオタク”だと書かれる。嘘なわけです。ぼくは怪獣などのキャラクターコレクターなんですが、当時はヤフオクなんてないから、外に出て探し回っていたんです。だからオタクというのは合ってるけど、ひきこもりは違うな、とか。

――冷静に騒動を見ていた?

なべ:そうでもないですよ。テレビや雑誌を見ればバッシング報道があるわけですから、嫌になっていました。でもある日、現実を直視しようと思った途端に、すごく楽になったんです。それまでは現実逃避ばかり考えていたんですけど、批判する人の話を聞いて「この人がこんなこと言ってる、ほうほう」って、そんなふうに思える余裕ができた感じです。

――現実を見られるようになる、きっかけがあったんですか?

なべ:いえ、父が2回目の会見をしたあとぐらいに、自分自身で切り替えました。現実逃避しているほうが、つらかったんですね。それに騒動がゴールデンウィークの頭ぐらいだったんですが、6月の半ばには、たけし軍団に入っているんです。

――たけし軍団に入るきっかけは、なんだったんですか?

トピックス

役者でタレントの山口良一さん
《笑福亭笑瓶さんらいなくなりリポーターが2人に激減》30年以上続く長寿番組『噂の!東京マガジン』存続危機を乗り越えた“楽屋会議”「全員でBSに行きましょう」
NEWSポストセブン
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)
《いろんな裏切りもありました…》前田健太投手の妻・早穂夫人が明かした「交渉に同席」、氷室京介、B’z松本孝弘の妻との華麗なる交友関係
NEWSポストセブン
役者でタレントの山口良一さんが今も築地本願寺を訪れる理由とは…?(事務所提供)
《笑福亭笑瓶さんの月命日に今も必ず墓参り》俳優・山口良一(70)が2年半、毎月22日に築地本願寺で眠る亡き親友に手を合わせる理由
NEWSポストセブン
高市早苗氏が首相に就任してから1ヶ月が経過した(時事通信フォト)
高市早苗首相への“女性からの厳しい指摘”に「女性の敵は女性なのか」の議論勃発 日本社会に色濃く残る男尊女卑の風潮が“女性同士の攻撃”に拍車をかける現実
女性セブン
イギリス出身のインフルエンサー、ボニー・ブルー(Instagramより)
《1日で1000人以上と関係を持った》金髪美女インフルエンサーが予告した過激ファンサービス… “唾液の入った大量の小瓶”を配るプランも【オーストラリアで抗議活動】
NEWSポストセブン
日本全国でこれまでにない勢いでクマの出没が増えている
《猟友会にも寄せられるクレーム》罠にかかった凶暴なクマの映像に「歯や爪が悪くなってかわいそう」と…クレームに悩む高齢ベテランハンターの“嘆き”とは
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)と稲川会の内堀和也会長
六代目山口組が住吉会最高幹部との盃を「突然中止」か…暴力団や警察関係者に緊張が走った竹内照明若頭の不可解な「2度の稲川会電撃訪問」
NEWSポストセブン
浅香光代さんと内縁の夫・世志凡太氏
《訃報》コメディアン・世志凡太さん逝去、音楽プロデューサーとして「フィンガー5」を世に送り出し…直近で明かしていた現在の生活「周囲は“浅香光代さんの夫”と認識しています」
NEWSポストセブン
警視庁赤坂署に入る大津陽一郎容疑者(共同通信)
《赤坂・ライブハウス刺傷で現役自衛官逮捕》「妻子を隠して被害女性と“不倫”」「別れたがトラブルない」“チャリ20キロ爆走男” 大津陽一郎容疑者の呆れた供述とあまりに高い計画性
NEWSポストセブン
無銭飲食を繰り返したとして逮捕された台湾出身のインフルエンサーペイ・チャン(34)(Instagramより)
《支払いの代わりに性的サービスを提案》米・美しすぎる台湾出身の“食い逃げ犯”、高級店で無銭飲食を繰り返す 「美食家インフルエンサー」の“手口”【1か月で5回の逮捕】
NEWSポストセブン
温泉モデルとして混浴温泉を推しているしずかちゃん(左はイメージ/Getty Images)
「自然の一部になれる」温泉モデル・しずかちゃんが“混浴温泉”を残すべく活動を続ける理由「最初はカップルや夫婦で行くことをオススメします」
NEWSポストセブン
シェントーン寺院を訪問された天皇皇后両陛下の長女・愛子さま(2025年11月20日、撮影/横田紋子)
《ラオスご訪問で“お似合い”と絶賛の声》「すてきで何回もみちゃう」愛子さま、メンズライクなパンツスーツから一転 “定番色”ピンクの民族衣装をお召しに
NEWSポストセブン