ビジネス

電池のトヨタ・ミライと電気のテスラ・モデルSを識者が比較

 モテ車を解説する「週刊ポスト」連載の「死ぬまで カーマニア宣言!」。今回は、燃料電池量産車であるトヨタ・ミライと、電気自動車テスラ・モデルCのどちらが美女にモテるか、これまでにクルマを40台買ってきたフリーライター・清水草一氏(53)が解説する。

 * * *
 先日、名古屋市内で、そのミライが走っているのを見かけた。名古屋はトヨタの城下町のようなもの。何よりもトヨタ車がエライとされる。早速ミライを手に入れて乗り回しているオッサンは、恐らく名古屋の有力企業の経営者、「名古屋セレブ」だろう。そのせいか、名古屋を走るミライは、王族の乗り物のように光り輝いて見えた。

 で、そのミライだが、乗った感じはどうか? ズバリ、電気自動車と変わらない。アクセルを踏めば電車のようにヒュイーンと加速し、ブレーキを踏めばヒョワーンと減速する。通常の電気自動車である日産・リーフそっくりだ。

 燃料電池とは、タンクに搭載した水素と大気中の酸素を反応させて電気を作る装置のこと。燃料電池車は、そうやって発電しながら走る電気自動車なので、乗った感じは、電気自動車そのものなのである。

 見た目は、左右に張り出したエラが未来的だが、全体にどこか野暮ったさがある。内装は、724万円という値段にふさわしいゴージャス感を狙っているが、正直これまたどこか野暮ったく、クラウンにも負けている。

 航続距離は約700kmと極めて長い。実際には500kmがいいところだが、電気自動車最大の弱点である航続距離の問題を、燃料電池車は解決できるのだ。

 そんなトヨタ・ミライを、「きわめてばかげている」とこき下ろしたご仁がいる。アメリカの電気自動車メーカー、テスラのCEOであるイーロン・マスク氏だ。

 氏が作る電気自動車、テスラ・モデルSは、パナソニック製の汎用リチウムイオンバッテリーを大量に搭載し、航続距離500kmを誇る。実際には400kmというところだが、日産・リーフが実質140kmくらいしか走れない(カタログ上は228km)のに比べると大幅に長く、走行途中での充電はまず必要ない。

 つまり、テスラの電気自動車があれば、「わざわざ引火しやすく貯蔵が困難な水素を使う必要などない」と言うわけだ。

関連キーワード

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン