国際情報

韓国発祥ウリジナル 忍者に歌舞伎、折り紙や蕎麦寿司もそう

 他国の文化を何でも「我が国発祥」と主張する韓国の“ウリジナル”活動。韓国語の「ウリ(我々)」をもじって揶揄される説によれば、茶道、剣道、相撲からソメイヨシノまですべて韓国起源となってしまう。彼らの珍説を、在韓ジャーナリストの藤原修平氏が再検証する。

 * * *
 文化も食事もウリジナルだ。

 2011年5月8日、パリで開催された韓国文化紹介のイベントでは、「忍者・忍術が朝鮮半島から甲賀・伊賀に移住した渡来人によって伝えられた」と紹介された。また、「忍者の起源は新羅軍の特殊部隊“スルサ”」だと主張する韓国の忍者マニア団体もある。彼らは世界各国で派手な忍者パフォーマンスを披露しているが、忍者の本来の任務が諜報ということは知らないらしい。

 歌舞伎に至っては、韓国起源説が「日本の共通認識」だとされている。2006年9月11日付の『朝鮮日報』によれば、日本では歌舞伎の起源が「百済伎楽」とされているというのだ。だが、百済は新羅に敗れ660年に滅亡。百済伎楽は途絶え、その後、継承されることはなかった。歌舞伎は戦国時代から江戸時代にかけて庶民の中で生まれた日本独自の大衆芸能である。

 韓国側の“宣伝”によって、「折り紙は植民地時代に日本人が自分たちの文化だと偽って世界に広めた」と信じる韓国人も少なくない。

 世界7か国語で折り紙の普及サイトを運営し、第一人者として知られる折り紙作家の新宮文明氏はこう指摘する。

「ルーツは『儀礼折り紙』で、平安時代頃から公家の間で贈答品を紙で包む風習が始まったとされています。これには、日本独自の薄くて張りのある和紙の発明が不可欠でした」

 それでも韓国人は世界で「オリガミ」という言葉が流通していることを不満とし、「チョンイジョプキ」という韓国語を広める計画が進行中だ。

 韓国には、「日本は外来文化を真似する」という間違った固定観念がある。そのため、韓国発祥の食べ物がそのまま日本で広まったという専門家があとを絶たない。

 慶南大学伝統食生活文化研究院所長の金ヨンボク氏もその一人で、2008年2月14日の『慶南道民日報』に紹介されたコメントによると、「メミルグクス」という韓国のそば粉麺を「日本が模倣して蕎麦にした」のだそうだ。作物としての蕎麦は中国から日本に伝えられ、蕎麦切りの記録は長野周辺に多く見られる。日本の蕎麦は信州起源なのだ。

 さらに金氏は前出の記事で、「韓国料理の“パプシッケ”を模倣したのが寿司だ」と言い放った。パプシッケとは、生の白身魚の細かい切り身をもち米と大量の赤唐辛子粉末と混ぜて数日間発酵させたもので、見た目はビビンバのような代物だ。日本の寿司とは似ても似つかない。

※SAPIO2015年9月号

関連記事

トピックス

NHK中川安奈アナウンサー(本人のインスタグラムより)
《広島局に突如登場》“けしからんインスタ”の中川安奈アナ、写真投稿に異変 社員からは「どうしたの?」の声
NEWSポストセブン
カラオケ大会を開催した中条きよし・維新参院議員
中条きよし・維新参院議員 芸能活動引退のはずが「カラオケ大会」で“おひねり営業”の現場
NEWSポストセブン
コーチェラの出演を終え、「すごく刺激なりました。最高でした!」とコメントした平野
コーチェラ出演のNumber_i、現地音楽関係者は驚きの称賛で「世界進出は思ったより早く進む」の声 ロスの空港では大勢のファンに神対応も
女性セブン
文房具店「Paper Plant」内で取材を受けてくれたフリーディアさん
《タレント・元こずえ鈴が華麗なる転身》LA在住「ドジャー・スタジアム」近隣でショップ経営「大谷選手の入団後はお客さんがたくさん来るようになりました」
NEWSポストセブン
元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
襲撃翌日には、大分で参院補選の応援演説に立った(時事通信フォト)
「犯人は黙秘」「動機は不明」の岸田首相襲撃テロから1年 各県警に「専門部署」新設、警備強化で「選挙演説のスキ」は埋められるのか
NEWSポストセブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
5月31日付でJTマーヴェラスから退部となった吉原知子監督(時事通信フォト)
《女子バレー元日本代表主将が電撃退部の真相》「Vリーグ優勝5回」の功労者が「監督クビ」の背景と今後の去就
NEWSポストセブン