国内

「ネットで嘘の情報を流せ」と言われた山口組幹部も存在した

“日本最大の暴力団”山口組の分裂が明らかになり、ネットを含め様々な情報が飛び交っている。日本でもっともヤクザに詳しいライター、鈴木智彦氏が当事者たちからの証言をもとに、ネット情報の真偽をレポートする。

 * * *
 今回の分裂騒動では、暴力団関係者の情報収集能力に明確な差が生まれた。分裂というお家の一大事では、末端の組員にはほぼなにも知らされないのだ。山口組から処分された組長たちが率いる団体の構成員も、山口組に残った大半も、ネットやマスコミ報道を頼っていたと推測される。事実、新聞報道の後でも、配下に説明が終わっていない組織があった。

 千にひとつの信憑性しかないネットでも、SNSだけは無視できない。Twitterで離脱一派の「組長」を名乗る男性が、「東京は血の海になるでしょう」などと書いていたが、本当に組長でもおかしくはない。

 というのも、処分された直参組長たちの名前をFacebookでチェックしたところアカウントが見つかり、本人である裏取りもできたからだ。当方のTwitter経由で入手したたれ込みも10件を超えた。

「嘘の情報をネットで流せと指示された。具体的に名前や組織名を出せと言われた」

 とある山口組幹部はそう告白する。真偽の判定は、当事者とのホットラインがないと不可能だ。

 山口組がなんの書状も出していない分裂発覚直後の段階で、ネットには絶縁・破門状が広まった。急いで裏取りすると、山口組の中枢にはいない周辺者が情報を整理するためにワープロで作成したものだった。それが近親者に渡り、ネットに流れ、拡散されたのだ。これを「本物」として掲載したメディアがあるなら廃業した方がいい。

※週刊ポスト2015年9月18日号

関連記事

トピックス

園遊会に出席された愛子さまと佳子さま(時事通信フォト/JMPA)
「ルール違反では?」と危惧する声も…愛子さまと佳子さまの“赤色セットアップ”が物議、皇室ジャーナリストが語る“お召し物の色ルール”実情
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「日本ではあまりパートナーは目立たない方がいい」高市早苗総理の夫婦の在り方、夫・山本拓氏は“ステルス旦那”発言 「帰ってきたら掃除をして入浴介助」総理が担う介護の壮絶な状況 
女性セブン
9月に開催した“全英バスツアー”の舞台裏を公開(インスタグラムより)
「車内で謎の上下運動」「大きく舌を出してストローを」“タダで行為できます”金髪美女インフルエンサーが公開した映像に意味深シーン
NEWSポストセブン
各地でクマの被害が相次いでいる(クマの画像はサンプルです/2023年秋田県でクマに襲われ負傷した男性)
《コォーってすごい声を出して頭をかじってくる》住宅地に出没するツキノワグマの恐怖「顔面を集中的に狙う」「1日6人を無差別に襲撃」熊の“おとなしくて怖がり”説はすでに崩壊
NEWSポストセブン
今年の”渋ハロ”はどうなるか──
《禁止だよ!迷惑ハロウィーン》有名ラッパー登場、過激コスプレ…昨年は渋谷で「乱痴気トラブル」も “渋ハロ”で起きていた「規制」と「ゆるみ」
NEWSポストセブン
「原点回帰」しつつある中川安奈・フリーアナ(本人のInstagramより)
《腰を突き出すトレーニング動画も…》中川安奈アナ、原点回帰の“けしからんインスタ投稿”で復活気配、NHK退社後の活躍のカギを握る“ラテン系のオープンなノリ”
NEWSポストセブン
真美子さんが完走した「母としてのシーズン」
《真美子さんの献身》「愛車で大谷翔平を送迎」奥様会でもお酒を断り…愛娘の子育てと夫のサポートを完遂した「母としての配慮」
NEWSポストセブン
11歳年上の交際相手に殺害されたとされるチャンタール・バダルさん(21)千葉県の工場でアルバイトをしていた
「肌が綺麗で、年齢より若く見える子」ホテルで交際相手の11歳年下ネパール留学生を殺害した浅香真美容疑者(32)は実家住みで夜勤アルバイト「元公務員の父と温厚な母と立派な家」
NEWSポストセブン
新恋人A氏と交際していることがわかった安達祐実
《新恋人発覚の安達祐実》沈黙の元夫・井戸田潤、現妻と「19歳娘」で3ショット…卒業式にも参加する“これからの家族の距離感”
NEWSポストセブン
「お前は俺に触ってくれと言っただろう」バレー部の顧問教師から突然呼び出され股間を…“男児の性被害”からなくならない誤解と偏見《深刻化するセカンドレイプ》
「お前は俺に触ってくれと言っただろう」バレー部の顧問教師から突然呼び出され股間を…“男児の性被害”からなくならない誤解と偏見《深刻化するセカンドレイプ》
NEWSポストセブン
大谷と真美子夫人の出勤ルーティンとは
《真美子さんとの出勤ルーティン》大谷翔平が「10万円前後のセレブ向けベビーカー」を押して球場入りする理由【愛娘とともにリラックス】
NEWSポストセブン
「秋の園遊会」でペールブルーを選ばれた皇后雅子さま(2025年10月28日、撮影/JMPA)
《洋装スタイルで魅せた》皇后雅子さま、秋の園遊会でペールブルーのセットアップをお召しに 寒色でもくすみカラーで秋らしさを感じさせるコーデ
NEWSポストセブン