国内

「兜町の風雲児」と呼ばれた人物 東京地検捜査ターゲットに

 年末に向けて盛り上がりを見せる株式市場の裏で、「兜町の風雲児」と呼ばれた男がひっそりと舞台から退場しようとしている。

 現在、東京地検特捜部が「秋の陣」と位置付ける大型捜査のターゲットに浮上しているのが“仕手筋の大物”加藤あきら(漢字は日の下に高)氏(74)だ。捜査関係者の話。

「東証一部上場の化学メーカーS社をめぐる株価操縦疑惑に関連して、今年3月、証券取引等監視委員会が金融商品取引法違反(風説の流布)の疑いで加藤氏が運営する株サイト『般若の会』を強制調査。同監視委の告発を受けた特捜部が現在、関係者の事情聴取を急ピッチで進めている」

 2011年の東日本大震災直後、66円の安値を付けていたS社の株価は12月に915円と、9か月で13倍以上に大化け。株価急騰の背景に、加藤氏がサイトに「同銘柄が“大相場になる”と売買の過熱を示唆する書き込みをし、意図的に株価を釣り上げた」(前出・関係者)不正行為があったと当局は睨んでいる。

 投資家の欲を巧みに特定の銘柄に誘導し株価を操縦するのが仕手行為だ。これにより短期間で大きな利益を上げるのを目的とするが、兜町で「最後の仕手筋」(証券会社幹部)と目されてきたのが加藤氏だ。ジャーナリストの伊藤博敏氏が解説する。

「加藤氏は1970年代後半から1990年代前半にかけての仕手相場を代表する人物です。特にバブル期後半に仕掛けた東急電鉄株をめぐる仕手戦は、彼のキャリアのハイライトの一つ。

 加藤氏が戦略を練り、竹井博友氏や小谷光浩氏といった大物仕手筋と連携、広域暴力団・稲川会2代目の石井進氏も参加した。投下された資金総額は数千億円といわれ、バブル期を象徴する壮大な仕手戦を演出しました」

トピックス

ロッカールームの写真が公開された(時事通信フォト)
「かわいらしいグミ」「透明の白いボックス」大谷翔平が公開したロッカールームに映り込んでいた“ふたつの異物”の正体
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《白パーカー私服姿とは異なり…》真美子さんが1年ぶりにレッドカーペット登場、注目される“ラグジュアリーなパンツドレス姿”【大谷翔平がオールスターゲーム出場】
NEWSポストセブン
和久井被告が法廷で“ブチギレ罵声”
【懲役15年】「ぶん殴ってでも返金させる」「そんなに刺した感触もなかった…」キャバクラ店経営女性をメッタ刺しにした和久井学被告、法廷で「後悔の念」見せず【新宿タワマン殺人・判決】
NEWSポストセブン
初の海外公務を行う予定の愛子さま(写真/共同通信社 )
愛子さま、初の海外公務で11月にラオスへ、王室文化が浸透しているヨーロッパ諸国ではなく、アジアの内陸国が選ばれた理由 雅子さまにも通じる国際貢献への思い 
女性セブン
几帳面な字で獄中での生活や宇都宮氏への感謝を綴った、りりちゃんからの手紙
《深層レポート》「私人間やめたい」頂き女子りりちゃん、獄中からの手紙 足しげく面会に通う母親が明かした現在の様子
女性セブン
“マエケン”こと前田健太投手(Instagramより)
《ママとパパはあなたを支える…》前田健太投手、別々で暮らす元女子アナ妻は夫の地元で地上120メートルの絶景バックに「ラグジュアリーな誕生日会の夜」
NEWSポストセブン
グリーンの縞柄のワンピースをお召しになった紀子さま(7月3日撮影、時事通信フォト)
《佳子さまと同じブランドでは?》紀子さま、万博で着用された“縞柄ワンピ”に専門家は「ウエストの部分が…」別物だと指摘【軍地彩弓のファッションNEWS】
NEWSポストセブン
和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン