国内

お寺に嫁いだ女性 「お坊さんにはオンとオフがない」と驚く

 かつて、これほどまでに注目が集まったことがあっただろうか──。今期の月9では、『5→9~私に恋したお坊さん~』(フジテレビ系)を放送中。主役はもちろんお坊さん。山下智久(30才)扮するイケメン僧侶が、ヒロイン(石原さとみ・28才)に猛アタックをしかけるラブコメディーで、4話までの視聴率は同局で唯一の2ケタ台をキープ中だ。

 10月24日に公開された映画『ボクは坊さん。』では、先日パパになったばかりの伊藤淳史(31才)が、祖父の死をきっかけに書店員から一転、お坊さんになる主人公を演じている。初のお坊さん役に奮闘し、こちらも大ヒット上映中となっている。

 先月には、天台宗の総本山・比叡山延暦寺で41才の住職が9日間の不眠不食の修行を終え、その壮絶な内容が話題となった。

 にわかに脚光を浴びるお坊さんの生態にも興味津々だが、さらに気になるのが“お坊さんの嫁”。月9を毎週楽しみに見る、30代女性が言う。

「とにかく山Pの袈裟姿がかっこいい! 最近は“美坊主”なんていうのも流行ってるし、誠実そう。それに、お金もたくさん持ってそうだし、玉の輿って感じ…!」

 そんな女性が増えたのか、お坊さんとの出会いを求める婚活イベント“坊コン”も開催されている。今や、寺になんのゆかりもない一般家庭の女性が嫁ぐことも珍しいことではなくなった──。

『お寺に嫁いでしまった。』(扶桑社刊)の著者・青江美智子さん(39才)は結婚前、「仏教展なんかを見に行くと、夫のうんちく話が始まる高尚なデート」を経験。迎えた新婚当初は、すべてが驚きに満ちていたと振り返る。

「保険会社のOLを辞め、2004年に東京・浅草のお寺に嫁ぎました。静岡の核家族で育ってお寺とのつきあいもなかったですし、なにしろ一目惚れで私から猛プッシュをしたので(笑い)、結婚には不安がまるでなかった。最初の衝撃は結婚式です。仏式なので寺で挙げましたが、つまりは“自宅”なんです。『わっ、結婚式を家でやるんだ!』って。でもこの“家”という感覚がそもそも違うと、夫からいまだに注意されます(苦笑)」

 寺は住まいであっても持ち家ではない。住職一家はあくまで間借りする「居候」の立場ということなのだそう。

「義父に『ここは宗教施設だから、いつもきれいにしておくんだよ』と言われました。家ではなく宗教施設なんだ、と。覚えることも、本当に多くて。例えば私たち浄土真宗東本願寺派では、黒い布を『間衣』と呼ぶのですが、そうした仏具の呼び名やお仏飯をお供えする手順や、お飾りの仕方も複数あったりして、頭の中は日々『?』だらけ。数年前、義父に『すべて作法だから』と諭され、ようやく腑に落ちました」

 とりわけ驚いたのは、オンとオフがないことだという。

「夜中でもどなたかから相談があれば、夫は出て行く。いろいろな意味でプライベートがないんです。とにかく目立ってはいけないというのが暗黙の了解のようなもので、外車はダメ、派手な服はダメ、ブランドのロゴが目立つ鞄やアクセサリーはダメ…。外車より国産車のほうが高いこともあるのに、って不思議でした(笑い)」

 そんな美智子さんも、嫁いで11年。3人の娘の母となり、信心も芽生えてきたと語る。ちなみに9才の長女は「パパ、ママ」よりも先にお経を覚えて唱え、今では完璧だという。

※女性セブン2015年11月26日号

関連記事

トピックス

オールスターゲーム前のレッドカーペットに大谷翔平とともに登場。夫・翔平の横で際立つ特注ドレス(2025年7月15日)。写真=AP/アフロ
大谷真美子さん、米国生活2年目で洗練されたファッションセンス 眉毛サロン通いも? 高級ブランドの特注ドレスからファストファッションのジャケットまで着こなし【スタイリストが分析】
週刊ポスト
10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている
《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性
NEWSポストセブン
全国でクマによる被害が相次いでいる(右の写真はサンプルです)
「熊に喰い尽くされ、骨がむき出しに」「大声をあげても襲ってくる」ベテラン猟師をも襲うクマの“驚くべき高知能”《昭和・平成“人食い熊”事件から学ぶクマ対策》
NEWSポストセブン
公金還流疑惑がさらに発覚(藤田文武・日本維新の会共同代表/時事通信フォト)
《新たな公金還流疑惑》「維新の会」大阪市議のデザイン会社に藤田文武・共同代表ら議員が総額984万円発注 藤田氏側は「適法だが今後は発注しない」と回答
週刊ポスト
初代優勝者がつくったカクテル『鳳鳴(ほうめい)』。SUNTORY WORLD WHISKY「碧Ao」(右)をベースに日本の春を象徴する桜を使用したリキュール「KANADE〈奏〉桜」などが使われている
《“バーテンダーNo.1”が決まる》『サントリー ザ・バーテンダーアワード2025』に込められた未来へ続く「洋酒文化伝承」にかける思い
NEWSポストセブン
“反日暴言ネット投稿”で注目を集める中国駐大阪総領事
「汚い首は斬ってやる」発言の中国総領事のSNS暴言癖 かつては民主化運動にも参加したリベラル派が40代でタカ派の戦狼外交官に転向 “柔軟な外交官”の評判も
週刊ポスト
黒島結菜(事務所HPより)
《いまだ続く朝ドラの影響》黒島結菜、3年ぶりドラマ復帰 苦境に立たされる今、求められる『ちむどんどん』のイメージ払拭と演技の課題 
NEWSポストセブン
超音波スカルプケアデバイスの「ソノリプロ」。強気の「90日間返金保証」の秘密とは──
超音波スカルプケアデバイス「ソノリプロ」開発者が明かす強気の「90日間全額返金保証」をつけられる理由とは《頭皮の気になる部分をケア》
NEWSポストセブン
公職上の不正行為および別の刑務所へ非合法の薬物を持ち込んだ罪で有罪評決を受けたイザベル・デール被告(23)(Facebookより)
「私だけを欲しがってるの知ってる」「ammaazzzeeeingggggg」英・囚人2名と“コッソリ関係”した美人刑務官(23)が有罪、監獄で繰り広げられた“愛憎劇”【全英がザワついた事件に決着】
NEWSポストセブン
三田寛子(時事通信フォト)
「あの嫁は何なんだ」「坊っちゃんが可哀想」三田寛子が過ごした苦労続きの新婚時代…新妻・能條愛未を“全力サポート”する理由
NEWSポストセブン
大相撲九州場所
九州場所「17年連続15日皆勤」の溜席の博多美人はなぜ通い続けられるのか 身支度は大変だが「江戸時代にタイムトリップしているような気持ちになれる」と語る
NEWSポストセブン
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
「週刊ポスト」本日発売! 高市首相「12.26靖国電撃参拝」極秘プランほか
NEWSポストセブン