コラム

「スーパーフード」で注目のミドリムシ バイオ燃料に活用も

 これから上昇期待の日本株にはどのようなものがあるのか。日本インタビュ新聞社代表で経済評論家の犬丸正寛氏が注目する銘柄のひとつが、ユーグレナ(東証1部・2931)だ。以下、犬丸氏が解説する。

 * * *
 今ひとつ評価の低いアベノミクスの成長戦略だが、目を凝らせば成果を挙げているものもある。その1つが再生医療分野の規制緩和だ。再生医療推進法制定や薬事法改正を行ない、再生医療等製品への早期承認制度が設けられた結果、遺伝子治療薬の早期実用化が可能となった。

 その恩恵を最も受けているのがバイオ関連株である。新薬の早期実用化に伴い、研究開発費の早期回収ができることに加え、研究開発費自体を抑制することができるからだ。今後、業績が様変わりするバイオ企業が増えてくるだろう。

 そうした中で、バイオテクノロジー企業として一躍脚光を浴びているのが、ユーグレナ(東証1部・2931)だ。同社は、食品および化粧品の素材として注目されていたミドリムシを、バイオフィルムなどの化成品、バイオ燃料として活用する研究を開始している。

 足元の業績は絶好調。2015年9月期は大幅な増収増益。2016年9月期もさらなる業績拡大が予想されている。この好業績の要因は、ミドリムシ需要の急拡大だ。

 今、微細藻類のスピルリナやミドリムシが「スーパーフード」として脚光を浴びている。スーパーフードとは、栄養・健康成分が一般の食品よりも突出して多く含まれる食品のことで、世界的なブームとなっている。サプリメントのように直接摂取するほか、料理の食材としても広く使われ始め、今後も需要拡大は続くだろう。

 バイオ燃料事業も順調だ。いすゞ自動車との共同研究が進展し、通常のディーゼルエンジンで使える燃料を開発。また、羽田空港の近くに、ジェット機用のバイオ燃料の供給基地の建設も決まっている。このバイオ燃料事業が収益に寄与すれば、株価の上値は計り知れない。

※マネーポスト2016年新春号

関連記事

トピックス

和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
犯人の顔はなぜ危険人物に見えるのか(写真提供/イメージマート)
元刑事が語る“被疑者の顔” 「殺人事件を起こした犯人は”独特の目“をしているからすぐにわかる」その顔つきが変わる瞬間
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン