国内

ツイッター組長「破滅するなら、全部ぶちまけてやろうと」

 匿名のツイッターで山口組分裂騒動の内部情報をつぶやき続ける「組長」なる人物。正体をめぐって憶測飛び交うツイッター組長にフリーライターの鈴木智彦氏が接触、メディア初の対面インタビューに成功した。鈴木氏は実際に会って「本物」であることを確信したという。鈴木氏がレポートする。

 * * *
 ツイッターを再開した「組長」は、内部情報のみならず、「結局、信じられるのは自分しかいない」「それが極道の世界です」など、自らの苦悩も明け透けに投稿した。140文字の中に隠しきれない葛藤が映し出されていた。3万人に迫るほど爆発的にフォロワー数が増えたのは、そこにひとりの人間のドラマがあったからだろう。

 山口組の分裂には、人事と金の問題があったと言われている。神戸側に参加した人間の一部にも、金の問題があったと囁かれている。当事者だった「組長」はそこをどうみていたのだろう。以下は、現在は引退した「組長」の発言である。

 * * *
 最初はとんでもないことになったと驚愕するしかなかったです。山口組の人間にも、まったく想定外の事態です。Twitterを分裂に使おうなんて考えたことはなかった。どうせ破滅するなら、全部ぶちまけてやろうという気分でした。

 今回、分裂に至った原因のひとつに金の問題がある。直参の人らの問題だけではない。実は若い衆の間に格差が広がっていて、それが不満に繋がっている。富の再配分を考えないと、これからの組織は成り立たないと感じています。

 ちょっと前まで、親分には子供を食わせる義務がありました。だから一家と呼んだわけです。小僧はショバ代を集めたり、博奕場の下足番をやったりして煙草銭をもらって、飯は事務所で食べられて、兄ぃから小遣いもらって暮らすことができた。ところが人数が増えて顔が見えなくなると、フランチャイズみたいに下から金を吸い上げるシステムに変わってしまった。

 一握りの人をのぞけば、山口組の直参の人らはあまりシノギの金を持っていません。有名になりすぎて身動きが取りにくいわけです。本当に金を持っているのは枝(下部組織)の若い子です。ヤクザ氷河期でも、こっそり儲けてるヤツはいるんです。でもそれは黙ってる。六本木に遊びに行くときはベントレーでも、事務所にカローラで行きます。事務所には2、3万をポケットに突っ込んで出掛けるけど、家に帰れば何億もキャッシュがあるわけです。

 でもそれを親分に明かせば収奪される。だから組織に隠している。そして、金持ってるヤツは組織のことを考えていない。いつ辞めてもいいから。逆にどうやって辞めるかだから。

関連記事

トピックス

鳥取県を訪問された佳子さま(2025年9月13日、撮影/JMPA)
佳子さま、鳥取県ご訪問でピンクコーデをご披露 2000円の「七宝焼イヤリング」からうかがえる“お気持ち”
NEWSポストセブン
世界的アスリートを狙った強盗事件が相次いでいる(時事通信フォト)
《イチロー氏も自宅侵入被害、弓子夫人が危機一髪》妻の真美子さんを強盗から守りたい…「自宅で撮った写真」に見える大谷翔平の“徹底的な”SNS危機管理と自宅警備体制
NEWSポストセブン
長崎県へ訪問された天皇ご一家(2025年9月12日、撮影/JMPA)
《長崎ご訪問》雅子さまと愛子さまの“母娘リンクコーデ” パイピングジャケットやペールブルーのセットアップに共通点もおふたりが見せた着こなしの“違い”
NEWSポストセブン
永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン