今年はどんな年だったか。2013年、2014年のような分かりやすい傾向はみられなかったというのが、山本さんと私、そして当日イベントにゲスト登壇した編集者・記者の漆原直行さんの見立てです。

 しかし、いくつかの目立った動きとしては、政治における「右派・左派の激突」とイスラム国等テロリストと日本の一般ネットユーザーが「クソコラグランプリ」等で繋がったこと、東京五輪エンブレム騒動において多くのネット民が「パクリ」の根拠を探偵のごとく探し続けたことがありました。

 後半には、それなりに社会的立場のある方々が、見バレして、リアルの生活を変えざるを得なくなったことが印象に残っています。政治的信条をネットで普段から発言していたことや、過激な物言いをしていたことなどから、会社を辞めざるを得なかったり左遷されたりという事態が相次ぎました。

 あとは、女性蔑視だとしてルミネのCMが炎上したり、インスタントコーヒー・BLENDYのCMが制作から随分経ってから突如として「人間を家畜扱いして」と炎上するなど、ネット上の表現には細心の注意を払わなくてはいけないと感じさせられる一年でした。

 あまり愉快な話やいい話は目立たなかったと思いますが、個人的にはホヤの赤ちゃんがとてもかわいいことがネット経由で分かり、それについてはたいへんほのぼのとした気持ちになりました。

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