芸能

小籔千豊 「芸人がテレビでやったらアカンこと」を解説する

吉本新喜劇・座長の小籔千豊

 イキる、とは調子に乗る、勢いづく、威張る、偉そうにするなどの意味。吉本新喜劇・座長の小籔千豊(こやぶ・かずとよ)は「イキる奴」が嫌いだという。その小籔が、テレビの「タブー」について語った。

 * * *
「最近のテレビはつまらなくなった」、「表現が弱腰だ」とのご意見を耳にします。時には「出演者は何らかの圧力をかけられてるんじゃないか」とタブーや闇の秘密結社の力も囁かれることもあります。

 期待を裏切って悪いんですが、テレビに出ている芸人として僕はそういったものを感じたことはありません。

 たしかに、昔の芸人は博打して借金漬けになったとか、女遊びして愛人同士がはち合わせしたとか、ケンカして相手をボッコボコにした、ある芸人さんは映画『スーパーマン』がやってる時に裸に赤いマントだけで舞台に登場したとか。昔の芸人さんはおもろく破天荒な話が多いですね。

 だからというのもあって大阪のオッサンなんかには「昔の芸人はムチャクチャやっとった。今の芸人はおもろないんじゃ。お前らヌルいぞ、もっとムチャせえ」とかホンマよく言われます。

 でもですよ、オッサンちょっと待って。今の時代、僕が街で誰かをボッコボコにしばいたり、ムチャクチャしたら、ホンマに芸人として認めてくれますか? 笑ってくれますか? むしろ絶対「小籔は酒飲んでケンカして最低やな。もうテレビ出んな!」とか言うでしょ? そんなん僕らはどうしたらええの?

 僕も芸人になる前は、特に吉本はそんなムチャクチャな人たちの巣窟だと思ってました。でも僕が入った時には、あの吉本が「バクチすんな」「借金すんな」「女遊びすんな」「街でケンカなんてもってのほか」と品行方正に生きろと言うんですよ。

 借金踏み倒したり、街の人をボッコボコにするのがアカンことなのは昔も今も変わらないから、やる側も見る側も許容する範囲が変わってきてるということなのでしょう。

「お笑い界のタブー」、しいて言えばお笑い芸人が政治の話をするのは基本的にタブーのような気がします。思想に関係なく大衆側に立った「風刺」ネタはいつの時代でもすごく受けます。でも、僕みたいな「アホな『芸人』が政治を『語る』」のはアカンことなのです。

関連キーワード

関連記事

トピックス

交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
破局した大倉忠義と広瀬アリス
《スクープ》広瀬アリスと大倉忠義が破局!2年交際も「仕事が順調すぎて」すれ違い、アリスはすでに引っ越し
女性セブン
イエローキャブの筆頭格として活躍したかとうれいこ
【生放送中に寝たことも】かとうれいこが語るイエローキャブ時代 忙しすぎて「移動の車で寝ていた」
NEWSポストセブン
伊藤沙莉は商店街でも顔を知られた人物だったという(写真/AFP=時事)
【芸歴20年で掴んだ朝ドラ主演】伊藤沙莉、不遇のバイト時代に都内商店街で見せていた“苦悩の表情”と、そこで覚えた“大人の味”
週刊ポスト
大谷の妻・真美子さん(写真:西村尚己/アフロスポーツ)と水原一平容疑者(時事通信)
《水原一平ショックの影響》大谷翔平 真美子さんのポニーテール観戦で見えた「私も一緒に戦うという覚悟」と夫婦の結束
NEWSポストセブン
大ヒット中の映画『4月になれば彼女は』
『四月になれば彼女は』主演の佐藤健が見せた「座長」としての覚悟 スタッフを感動させた「極寒の海でのサプライズ」
NEWSポストセブン
中国「抗日作品」多数出演の井上朋子さん
中国「抗日作品」多数出演の日本人女優・井上朋子さん告白 現地の芸能界は「強烈な縁故社会」女優が事務所社長に露骨な誘いも
NEWSポストセブン
国が認めた初めての“女ヤクザ”西村まこさん
犬の糞を焼きそばパンに…悪魔の子と呼ばれた少女時代 裏社会史上初の女暴力団員が350万円で売りつけた女性の末路【ヤクザ博士インタビュー】
NEWSポストセブン
大谷翔平
大谷翔平、ハワイの25億円別荘購入に心配の声多数 “お金がらみ”で繰り返される「水原容疑者の悪しき影響」
NEWSポストセブン
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
【全文公開】中森明菜が活動再開 実兄が告白「病床の父の状況を伝えたい」「独立した今なら話ができるかも」、再会を願う家族の切実な思い
女性セブン
伊藤
【『虎に翼』が好発進】伊藤沙莉“父が蒸発して一家離散”からの逆転 演技レッスン未経験での“初めての現場”で遺憾なく才能を発揮
女性セブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン