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角居調教師 中山記念に有力馬集結は日本馬強くなったから

 今週の中山メーンには昨年の2冠馬ドゥラメンテら、有力馬が集結する予定だ。数々の名馬を世に送り出した調教師・角居勝彦氏による週刊ポストでの連載「競馬はもっともっと面白い 感性の法則」より、2月末のこの時期に、GI並みの豪華メンバーが揃う日本馬の充実ぶりについてお届けする。

 * * *
 中山記念はまだシーズン本番とはいえない時期のレースですが、今年は大河に注ぐ支流が合流するように、多くの魅力が集中しました。90回を数える伝統あるレースで賞金が高い(1着賞金6000万円)ことはもちろんですが、収得賞金が多くても、他の重賞と比べてさほど重い斤量を背負わないですむ点もいい。

 1800メートルのGIIというのは、マイラーにとっても2000メートル以上のGIを狙う馬でも使いやすい。そして中山の1800メートルは1600メートルほど枠順での有利不利はなく、4つのコーナーを曲がる器用さが要るものの、力勝負に持ち込めやすい。開幕週のフレッシュな馬場を走れることも好材料です。

 しかし、近年ここに有力馬が集まるようになった最大の理由は“大河”の存在、世界の競馬です。中山記念の先にはドバイが見えています。

 3月末、アラブ首長国連邦のドバイではGI5競走を含む8つの国際招待競走が行なわれます。距離もバラエティに富んでいるため、世界中の有力馬が集まり、どれも賞金が高いことでも知られています。ダート2000メートルで行なわれる「ドバイワールドカップ」にいたっては、1着賞金がなんと600万ドルです。

 この週は日本でもGI高松宮記念が行なわれますが、1200メートルのスプリント戦のため、マイル以上を主戦場にする有力古馬にとっては、ドバイは願ってもない舞台なのです。

 いまや、ドバイを抜きにして日本の競馬は考えられなくなっています。最終的には主催者から招待されなければ出られませんが、今年も8つのレースに計53頭が予備登録しました。中山記念に出走予定の馬も何頭かいます。

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