都内にある雑居ビルの一室に集まったのは20人弱のママたち。なかには今話題の“イクメン”パパも数名。生まれたばかりの赤ちゃんや幼稚園に通う子供を連れ、グループごとに話に花を咲かせる。ここにいるママたちは全員が初対面、知らない人同士が集まる目的は「ママ交流」、「ママ友づくり」のためだ。
このママ友交流会に参加した本誌記者(都内在住・35才)は、2年前に息子を出産した。夫は働き盛りの会社員で、深夜に帰ってくることも珍しくないし、出張も多い。実家はどちらも関西で、気軽に頼れる人は近くにいない。こうしたママ友交流会には、出産後すぐから通っていた。
生まれた直後に足を運んだのは近所の支援センターだ。遊具や絵本で子供を遊ばせる目的もあったけど、そこで会うママとおしゃべりするのが楽しかった。それがママ友デビュー。
支援センターだけじゃなく、インターネットで検索すれば、区が主催したりNPO団体が主催したり、交流会の場所は少なくない。ネットで「ママ友交流会」と検索すると、「交流イベント」「ママ友&ベビ友交流会」などがズラリと出てくる。
その日の交流会は、ママたちの親交を深めるだけでなく、子供の習い事について講師による講話も開かれた。交流会によっては参加費がかかる場合もあるが、今回は無料。
「いつ頃から習い事を始めればいいのか」
「どんな習い事を始めればいいのか」
「お受験するならいくらくらいお金をかけるのか」
次から次へと出る質問。講師は、「みんな悩んでいるのね~」と丁寧に質問に答え、ママたちも「どこの家も同じなんだ」とホッと胸をなで下ろしているようにも見えた。
ママたちは順番に自己紹介し、記者が自分の息子を通わせている小規模保育園について説明すると、「それってどう?」「うちの子は点数が足りなくて保育園落ちちゃったの」など、こちらにも矢継ぎ早に質問が。途中、手作りのパンとお茶が出されてほっこり。
「リアルなママ友がいなくて寂しかったからうれしい」「近所の公園だといつも同じママとしか話せないから、たまには違うところで新しいママ友がほしくて」などと口々に話し、盛り上がった。