国内

知名度低い自民若手 地元行かず政治活動費節約し貯金に励む

 2012年の衆院選で圧勝した自民党。300議席に迫る大量当選となり、公募で選ばれた無名の新人が数多く政治家となった。しかし、その結果として安倍政権を悩ませることとなっているのが、「2012年問題」。2012年の衆院選で初当選した議員が次々と不祥事を起こしたのである。

 妻子持ちの門博文衆議院議員(50才)との “路チュー”の現場を週刊誌に撮られた、中川郁子衆議院議員(57才)未公開株を巡る金銭トラブルが発覚し自民党を離党した武藤貴也衆議院議員(36才)、そして、育休取得宣言をしながら不倫が報じられて議員辞職した宮崎謙介元衆議院議員(35才)などは有名なところだろう。

 もちろん、こういった議員の給料は国民の税金から支払われているわけだが、そもそも国会議員に支払われる給料はいくらなのか。政治評論家の有馬晴海さんが解説する。

「議員報酬が月に約130万円。別途、政治活動に使う名目で文書通信交通滞在費が100万円支給され、収入は月230万円ほどです。ボーナスは年2回に分けて年間約500万円。また、家賃40万~50万円相当の議員宿舎に約9万円で住めて、事務所として使う議員会館はタダ。電話も、東京03地域はかけ放題です。しかも税金で公設秘書を3人まで雇える。すべて含めると、議員1人あたりざっと年間1億円かかっています」

 国会議員の数は衆参合わせて700人以上。いったいいくらの税金が…、と考えるだけで恐ろしい。

「国会では予算委員会などの委員会が開かれていますが、最近は“委員会崩壊”といわれていて、国会内では“○○委員会所属のみなさん、委員会室に至急お戻りください”とアナウンスされるほど、人が出席していない状態。党の部会もサボって、秘書を代理出席させるなんてこともあります」(永田町関係者)

 かつて多くの議員は、「金帰火来」といって、金曜日に選挙区の地元に帰り、火曜日に東京に戻ってくるというパターンだった。

 地元では駅で街宣に立って有権者と交流したり、イベントに参加して地元の人たちから意見を聞く。だから新幹線代や飛行機代(最大4回まで)もタダなのだが、最近の若手は地元に帰らない。

「当選1、2回の若手なんて知名度は低いし、行っても歓迎されないから、議員も帰るのが面倒くさくなっちゃう。そんなことしなくたって“自民旋風”が続いているうちは、公認があれば当選できるし、政治活動を減らせば活動費は抑えられる。選挙では数千万円必要になるし、献金ももらえない若手議員は、できるだけ政治活動せず、せっせと貯金に励んでいる」(全国紙政治部記者)

※女性セブン2016年3月17日号

関連記事

トピックス

実力もファンサービスも超一流
【密着グラフ】新大関・安青錦、冬巡業ではファンサービスも超一流「今は自分がやるべきことをしっかり集中してやりたい」史上最速横綱の偉業に向けて勝負の1年
週刊ポスト
国宝級イケメンとして女性ファンが多い八木(本人のInstagramより)
「国宝級イケメン」FANTASTICS・八木勇征(28)が“韓国系カリスマギャル”と破局していた 原因となった“価値感の違い”
NEWSポストセブン
今回公開された資料には若い女性と見られる人物がクリントン氏の肩に手を回している写真などが含まれていた
「君は年を取りすぎている」「マッサージの仕事名目で…」当時16歳の性的虐待の被害者女性が訴え “エプスタインファイル”公開で見える人身売買事件のリアル
NEWSポストセブン
タレントでプロレスラーの上原わかな
「この体型ってプロレス的にはプラスなのかな?」ウエスト58センチ、太もも59センチの上原わかながムチムチボディを肯定できるようになった理由【2023年リングデビュー】
NEWSポストセブン
12月30日『レコード大賞』が放送される(インスタグラムより)
《度重なる限界説》レコード大賞、「大みそか→30日」への放送日移動から20年間踏み留まっている本質的な理由 
NEWSポストセブン
若手俳優として活躍していた清水尋也(時事通信フォト)
「もしあのまま制作していたら…」俳優・清水尋也が出演していた「Honda高級車CM」が逮捕前にお蔵入り…企業が明かした“制作中止の理由”《大麻所持で執行猶予付き有罪判決》
NEWSポストセブン
「戦後80年 戦争と子どもたち」を鑑賞された秋篠宮ご夫妻と佳子さま、悠仁さま(2025年12月26日、時事通信フォト)
《天皇ご一家との違いも》秋篠宮ご一家のモノトーンコーデ ストライプ柄ネクタイ&シルバー系アクセ、佳子さまは黒バッグで引き締め
NEWSポストセブン
ハリウッド進出を果たした水野美紀(時事通信フォト)
《バッキバキに仕上がった肉体》女優・水野美紀(51)が血生臭く殴り合う「母親ファイター」熱演し悲願のハリウッドデビュー、娘を同伴し現場で見せた“母の顔” 
NEWSポストセブン
六代目山口組の司忍組長(時事通信フォト)
《六代目山口組の抗争相手が沈黙を破る》神戸山口組、絆會、池田組が2026年も「強硬姿勢」 警察も警戒再強化へ
NEWSポストセブン
和歌山県警(左、時事通信)幹部がソープランド「エンペラー」(右)を無料タカりか
《和歌山県警元幹部がソープ無料タカり》「身長155、バスト85以下の細身さんは余ってませんか?」摘発ちらつかせ執拗にLINE…摘発された経営者が怒りの告発「『いつでもあげられるからね』と脅された」
NEWSポストセブン
結婚を発表した趣里と母親の伊藤蘭
《趣里と三山凌輝の子供にも言及》「アカチャンホンポに行きました…」伊藤蘭がディナーショーで明かした母娘の現在「私たち夫婦もよりしっかり」
NEWSポストセブン
2021年に裁判資料として公開されたアンドルー王子、ヴァージニア・ジュフリー氏の写真(時事通信フォト)
《恐怖のマッサージルームと隠しカメラ》10代少女らが性的虐待にあった“悪魔の館”、寝室の天井に設置されていた小さなカメラ【エプスタイン事件】
NEWSポストセブン