ビジネス

東芝 ソニーに売却された大分工場社員を羨む声少なくない

 日本を代表する電機メーカーの東芝は、昨年の不正会計発覚以降、職場が一変してしまったという。

「うちの部門でも40人中10人くらいの先輩が会社を去りました。リーマンショックの時を上回る赤字ですから(2009年3月期で3988億円)、もう先はないかも」(30代営業職のA氏)

 とはいえ、「まだウチは恵まれているほうかも」と話すのは、かつて会社の中枢である経営企画部に在籍した50代のベテラン社員B氏だ。同氏は転職も考えたが、ローンが残る自宅、大学受験を控えた娘、そして同居する80代の両親―─そうした状況を踏まえると、会社に残る決断しかなかったという。

「退職金は50代前半なら通常の3000万円弱に上乗せがあって5000万円くらいにはなりますからね」

 ただしA氏は、「金額だけで見れば手厚いけど、退職を希望しない人もいるから、様々なトラブルが起こってしまう」と付け加える。

「この数か月で、40歳以上の社員は全員が早期退職の意向確認をする面談を受けさせられた。それにあたって、部下に対して面談を行なう上司向けの“研修”が行なわれたと聞いています。

 面接する側が威圧的に見えないように窓の光の入り方を考えて席を配置したりとかね。それでも退職を促されたと感じた社員が逆上して、上司に座っていた椅子を投げつけて危うく警察沙汰、なんて話も聞いた」

(このトラブルについて東芝の広報・IR室は「現時点において把握しておりません」と回答)

 この“面接”に社員たちは戦々恐々としていたという。

「私は残留を希望していたので、面接官から『あなたには是非残ってほしい』といわれてホッとしたけど、流石に面接当日は胃が痛かったね」(B氏)

関連キーワード

トピックス

上原多香子の近影が友人らのSNSで投稿されていた(写真は本人のSNSより)
《茶髪で缶ビールを片手に》42歳となった上原多香子、沖縄移住から3年“活動休止状態”の現在「事務所のHPから個人のプロフィールは消えて…」
NEWSポストセブン
ラオス語を学習される愛子さま(2025年11月10日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまご愛用の「レトロ可愛い」文房具が爆売れ》お誕生日で“やわらかピンク”ペンをお持ちに…「売り切れで買えない!」にメーカーが回答「出荷数は通常月の約10倍」
NEWSポストセブン
王子から被害を受けたジュフリー氏、若き日のアンドルー王子(時事通信フォト)
《10代少女らが被害に遭った“悪魔の館”写真公開》トランプ政権を悩ませる「エプスタイン事件」という亡霊と“黒い手帳”
NEWSポストセブン
「性的欲求を抑えられなかった」などと供述している団体職員・林信彦容疑者(53)
《保育園で女児に性的暴行疑い》〈(園児から)電話番号付きのチョコレートをもらった〉林信彦容疑者(53)が過去にしていた”ある発言”
NEWSポストセブン
『見えない死神』を上梓した東えりかさん(撮影:野崎慧嗣)
〈あなたの夫は、余命数週間〉原発不明がんで夫を亡くした書評家・東えりかさんが直面した「原因がわからない病」との闘い
NEWSポストセブン
テレ朝本社(共同通信社)
《テレビ朝日本社から転落》規制線とブルーシートで覆われた現場…テレ朝社員は「屋上には天気予報コーナーのスタッフらがいた時間帯だった」
NEWSポストセブン
62歳の誕生日を迎えられた皇后雅子さま(2025年12月3日、写真/宮内庁提供)
《愛子さまのラオスご訪問に「感謝いたします」》皇后雅子さま、62歳に ”お気に入りカラー”ライトブルーのセットアップで天皇陛下とリンクコーデ
NEWSポストセブン
竹内結子さんと中村獅童
《竹内結子さんとの愛息が20歳に…》再婚の中村獅童が家族揃ってテレビに出演、明かしていた揺れる胸中 “子どもたちにゆくゆくは説明したい”との思い
NEWSポストセブン
日本初の女性総理である高市早苗首相(AFP=時事)
《初出馬では“ミニスカ禁止”》高市早苗首相、「女を武器にしている」「体を売っても選挙に出たいか」批判を受けてもこだわった“自分流の華やかファッション”
NEWSポストセブン
「一般企業のスカウトマン」もトライアウトを受ける選手たちに熱視線
《ソニー生命、プルデンシャル生命も》プロ野球トライアウト会場に駆けつけた「一般企業のスカウトマン」 “戦力外選手”に声をかける理由
週刊ポスト
前橋市議会で退職が認められ、報道陣の取材に応じる小川晶市長(時事通信フォト)
《前橋・ラブホ通い詰め問題》「これは小川晶前市長の遺言」市幹部男性X氏が停職6か月で依願退職へ、市長選へ向け自民に危機感「いまも想像以上に小川さん支持が強い」
NEWSポストセブン
割れた窓ガラス
「『ドン!』といきなり大きく速い揺れ」「3.11より怖かった」青森震度6強でドンキは休業・ツリー散乱・バリバリに割れたガラス…取材班が見た「現地のリアル」【青森県東方沖地震】
NEWSポストセブン