──高須さんにはすでに医師として成人した3人の息子が、西原さんには米国留学中の18才の息子と、映画や舞台に夢中の16才の娘がいるが、子供たちは交際に反対はしなかったのだろうか。
西原:なにも。昔も仕事でしょっちゅう朝帰りしてたから、彼のところから朝帰りしても、気にならないみたい。
高須:ぼくの息子たちは、おもしろがってくれてるみたい。彼女がツイッターで報告したら、真っ先にリツイートしてて。「親父がやられた話をうれしそうに拡散するんじゃないよ!」ってまた書いたら、それをまたうれしそうにリツイートしてくれたから。
──再婚には子供の反対がいちばんの障害といわれるが、それがないなら、この先、結婚もありそうだが…。
西原:私たちには、「結婚」っていう契約がないから、何の約束もなしに一緒にいられるんです。お互いのローンとか税金とか、そういう苦労は今までにイヤというほどやってきたから、今はただただ、一緒にいるのが心地いい。くだらないことで、ふたりで笑っているのが幸せなんです。
かっちゃんとの交際って、私にとって、ご褒美の時間だと思うんです。これまで頑張ってきたから、まるで温かい南国でハッピーアワーに半額でビールを飲みながら、夕日を見てうるうるしちゃうような。まさにそんな感じ。
高須:熟年ってね、熟したりんごを摘み取るだけの作業なんです。そのまま置いておくと腐って落ちるけど、今がいちばんおいしい時期でもある。
でも、熟すまでには、お互いいろんな人と出会って二度としたくないようなけんかや別れも経験してきていて、そういうものを互いに全部わかっている。だから、素直な気持ちで、そのままでいられるんじゃないかな。残された時間も限られているから、一緒にいる時は、ぼくは彼女の大好きな笑顔が見たい。
撮影■浅野剛
※女性セブン2016年4月14日号